副総理の麻生太郎は、「ヒトラーのやり方を学んだらよい」と発言したことがある。
ヒトラーはドイツ国民の大部分を集団催眠にかけて、第2次世界大戦を引き起こし、ユダヤ人を虐殺した。
ヒトラーのやり方の核は、嘘による大衆扇動術だ。
その大衆扇動術は、ワーグナー(ドイツの偉大な作曲家1813~1883年)の芸術論から学んだと言われている。
ワーグナー好きの人にとっては許せないことだろう。
ヒトラーの手口は、利口な人たちの理性より愚かな人たちの感性に訴える。
安倍・菅政権は明らかにこの手口を学んでいる。
安倍晋三は、1億総活躍社会とか女性が輝く社会などと、歯の浮くような言葉を連呼していた。
そして菅義偉は、携帯電話料の値下げとかハンコを無くすなどと耳ざわりの良い言葉を並べる。
ヒトラーは、美術アカデミーに入る受験に2度失敗した。そのため学校と高等教育を憎悪し、軟弱なインテリを軽侮した。
安倍晋三も菅義偉も基本的に学問的素養はあまりない。
日本学術会議に牙を剥くのは己のコンプレックス解消の意味合いが強いのだろう。
良い人のふりをする
安倍晋三は、自分の能力よりは閨閥の力で総理大臣になった。それだけで良い人を演出できる。
しかし菅義偉は、秋田の農家の長男だ。
たたき上げでここまでこれたということは、「権謀術数」に長けていたということ。
根が良い人では無理だろう。時々鋭い視線で人を睨むのは、未だにNO2の影を引きずっている。
いよいよ言論弾圧の最終段階に入った
安倍・菅政権は一体として考えるべきだろう。
安倍・菅官邸は、すでにNHKや日本銀行、内閣法制局、内閣人事局などを制圧した。
この2月には検事総長を押さえようと躍起になったが、国民の反対でとん挫した。
麻雀問題がなければ強行突破した可能性が強い。
そして今回の日本学術会議の任命問題だ。
この問題は、はっきりしている。どこから見ても違法だ。
ところが与党の1部の人間、特に甘利明衆院議員、そして元維新代表の橋下徹などの応援団が躍起になって争点そらしを図っている。きわめて見苦しい。
また読売新聞や産経新聞は、この問題に対してどちらかというと政権擁護に走っている。
戦前の反省が何もないようだ。
言論や思想、学問の自由を封殺することが「再び戦争への道」につながることを歴史が示している。
このような流れに対して厳しくNOを突き付けるべきであろう。