行雲流水の如くに

見えてきた菅政権の経済政策ーー本音は市場原理主義

市場原理主義というのは、儲けるためには法を犯さない限り何をしても良い、という思想だ。

それが極端に表れると、「惨事便乗型資本主義」になる。

大規模自然災害、戦争、政変などのショックにつけこんで利益を貪る。

 

菅政権の経済ブレーンの二本柱は竹中平蔵とデービットアトキンソン。

竹中平蔵という男は、なかなかにしぶとい。

小泉政権以来、安倍政権、菅政権と経済指南役を務めている。

最近は「東京を政府直轄地に」せよ!と勇ましい。小池東京都知事がどう反撃するか?

だが最近の小池百合子は、退庁時間が早くなっているというのが気がかり。

 

この国の在り方が壊れたのは、小泉政権で推進された「非正規雇用の拡大」だ。

その中心人物だったのが竹中平蔵。そしてちゃっかりと今は人材派遣会社パソナの会長におさまっている。

このところまた言い出したのが、「規制改革」だ。

「既得権益で生き延びている企業は早く淘汰せよ」とのたまわれる。文芸春秋11月号

「教育にも競争原理を」などと,とんでもないことを言う。

日本の保守層は、親米嫌中に凝り固まらずに、日本の中に潜む「獅子身中の虫」を退治すべきだ。

 

デービット・アトキンソンも頭の中は「新自由主義者」だ。

なんといってもゴールドマン・サックスでマネーゲームに勤しんだ。

ただ何か思うところがあったのだろう。

2009年から日本の国宝や重要文化財の補修を手掛ける小西美術工芸社の社長になった。

このところ経済評論家として名が売れている。

「日本の生産性の低さが、日本に数多くある零細企業と中小企業の経営者の経営能力の低さを雄弁に物語っています」

 

ところが彼らが目の敵にする零細企業や中小企業の経営者は、自民党の岩盤支持層だ。

菅政権がどこまで竹中やアトキンソンの言う通りできるかわからない。(おそらく無理だろう)

 

野党にとっては攻めどころが出来るからチャンスだ。

しかし残念なことに経済ブレーンがあまりいない。

「支え合う社会」と言っても、こんな抽象論では飯が食えない。

多様な価値や個人の主体性を追求するのも良いが、穏健な中間層がコロナ過の中でさ迷っている。

彼らに向かってしっかりしたメッセージを発すべきだ。

井出英策が主張する次の意見が有効ではないだろうか。

財政民主主義の原点に返り、財源論も含めた中間層を軸とする分配政策を提示する最後のチャンスだろう。


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