太平洋戦争で日本が米国に負けた要因は、国力の差がありすぎた点にある。
その差を「精神力」で克服せんがために随所で「希望的観測」に頼った。
そしてまたコロナ過との戦いで、菅政権は、科学的知見に基づく判断を行わず、オリンピック開催や解散総選挙をにらんだ政治的思惑に終始した。
こんな邪な考えで「コロナウイールス」を克服できるわけがなかろう。
迷走する菅政権に輪をかけて線香花火のようにはじけ飛んでいるのが大阪府の吉村知事だ。
知的エリートが持つ典型的な弱点、それは目立つ事や手柄を欲しがり、下積みの仕事や辛抱することから逃げる。
大阪府民は早くイソジン吉村の頚木（くびき）から逃れるべきだろう。
菅政権の支持率がやや上昇したことをうけて「早期解散論」が浮上しているという。
菅首相が焦るのは、下手したら自分が持つ解散権を封じられて総辞職の憂き目にあいかねないからだ。
支持率がやや上昇し、訪米してバイデン大統領と会談した初めての首脳という勲章を手に入れる。
チャンスだと考えても不思議ではない。
しかしそうは問屋が卸さない。
コロナ感染急拡大でそんな「希望的観測」も線香花火のように消えてしまうだろう。
場合によっては「オリンピック」すらも中止に追い込まれかねない。
そうなったらまさに「打つ手なし」だ。
菅首相にしてみたら何が何でも自分の手で解散したい。
「どんなに遅くとも秋までには総選挙がある。私はその先頭に立って戦い抜く決意だ」
菅首相がそう思ってもすんなりとはいかない。
すでに菅義偉、二階俊博、安倍晋三、麻生太郎間の複雑な暗闘が国民そっちのけで繰り広げられている。
