オレオレ詐欺などに引っかかるのは、だいたいが高齢者だ。
外形的な要素を考えれば、耳が遠くなってきているから声の認識があやふやになる。
「俺だ、俺だよ」などと電話がかかってくると、子供や孫の名前を反射的に聞き返す。
相手にしてみたら労せずに第一関門突破だ。
高齢になるとともに性格が変わって行く。
他人を信用し利他的に考える「調和性」は年齢とともに高まっていく。
相手が困っているような話を聞くと、つい同情してしまうわけだ。
しかしこのような好ましい性格の変化に付け入る人間のあさましさは何とも許しがたい。
高齢者心理学の研究者増井幸恵さんによると、
長寿と一番関係が深いと考えられているのは「誠実性」です。
「誠実性」というのは、几帳面で仕事が丁寧である、約束や人の期待を裏切らない、目標達成のために頑張る、仕事を最後までやり遂げる、犯罪に走らない、危険なものを求めない、といった性格傾向です。
まあ、真面目に規則正しく生きるのが良いのだろう。
「好奇心」も大事だ。
「オレオレ詐欺」の傾向を研究して逆にやり込める方法を考えるのも面白い。