行雲流水の如くに

トランプ劇場第三幕始まるーーー朝鮮半島の非核化の可能性はあるか?

ある程度綿密に練られたシナリオなのか、それともトランプ大統領のツイッターに反応した金正恩とのつかの間の寸劇だったのか、定かではない。
しかし大部分の人はあり得ないと思っていたことは事実だろう。その意味ではハプニングだ。
「予測不能なる人物」という言葉はトランプ大統領のためにあるのだろう。

「瓢箪から駒が出る」という言葉がある。
思いがけないことが真実となって現れる例えを言う。
今日の会談を見る限りにおいて朝鮮半島の非核化はゼロではないと思う。
金正恩の希望は「段階的非核化」である。(非核化の意思は十分あるとみる)
おそらくトランプもそれでよいと考えている。
ところがボルトン大統領補佐官とポンペイオ国務長官は「完全な核廃棄」がスタートという線を譲らない。
それが理由でベトナムでの第2回会談はアメリカのちゃぶ台返しで中断した。

中国の習近平は1週間ほど前に金正恩に会っている。
当然金正恩の非核化の意思を確認したことだろう。
その中身についてトランプ大統領に伝達した可能性が十分ある。
今回の主役はトランプと金正恩だが舞台回しは習近平と文在寅であろう。

今回も安倍晋三は仲間はずれで観客席にも呼んでもらえなかった。
韓国の文在寅を無視するなどの意地悪するからこんなことになる。
トランプには日米安保条約破棄などと恫喝され、プーチンには北方領土問題を棚上げされた。
習近平からはそこそこの対応を受けているが米中で握られたらまた冷たくされるだろう。
この辺のところを明治の元勲大隈重信は次のように言っている。
「冷静に観察してみると、彼らが日本に学ぼうとした時期は、つねに打撃を受けた時である。この苦痛が去ると、一転して日本排斥の声になる」

「瓢箪でナマズを抑える」という言葉もある。
のらりくらりして少しも要領を得ないたとえを言う。
このやり方は日本の得意技なのだが、北方騎馬民族の血を引く金正恩がとるとは思えないがどうだろう。
淡い期待ではあるが朝鮮半島の非核化を期待したいものである。

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