行雲流水の如くに

スウェーデンパラドックスを考える

スウェーデンと言えば「高福祉」の国として、評価が高い。

しかし物事なんでもそうだが、裏があるもので経済の面では「高競争力経済社会」ということが知られていない。

衰退産業は絶対に救済しないという基本ポリシーがある。

(日本のように何でもかんでも救済しようというポリシーがはびこっている国とは違うのだ)

斜陽産業や倒産しかかった企業は救済するよりも整理・淘汰し、あふれた労働力をより生産性の高い産業や成長企業へ移動させていくべきというとの考え方だ。

 

スウェーデン人の国民性は、「一人ひとりが自立して生きるべき」という徹底した個人主義の考え方だ。

ただ何らかの理由で落ちこぼれる人は出る。

そのような場合に機会の平等を保障し人生のやり直しを可能にするセフティーネットを充実させた結果、高負担になったということだろう。

 

日本の社会保障制度は、今までは国家が行うべき穴を、「大家族主義」と「企業一家主義」で補ってきたがそれも限界だ。

国と企業が「非正規雇用制度」を取り入れたことで、日本型社会保障制度は崩壊の過程にある。

そして安倍・菅・岸田政権は本腰を入れてこの問題に取り組むことを避けている。

「新しい資本主義」などと言う呪文を唱えても何の解決にもならないだろう。

 

野党勢力に求められるのは自民・公明とは違う新しいスタイルの社会保障制度を打ち出すことだ


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コメント一覧

megii123
四季の彩さん
おはようございます。
社会保障制度ということで言えば、日本はおそらくスウェーデン型を目差せないでしょう。
欧米流の徹底した個人主義に我が国の国民性がなじまないからです。
結局曖昧な海の中で泳いでいるのが好きなんでしょう。

昭和10年代のいやなムードが漂ってきます。
中国に対し圧倒的に経済格差と軍事力格差がついてしまいました。
その事実を受け入れられない勢力が妄想に駆られて「強気発言」を繰り返す。
それがいわゆる「空気」になってだれも反対できない流れに巻き込まれていくのです。

「空気」をつぶす方法は一つしかありません。
山本七平の言葉、
「事実を事実としていうことです」

私などまだまだ浅学菲才です。
しかしこの年になって学ぶことのいかに多いか気づきました。
もう手遅れなんでしょうけどね。(苦笑)
shou1192_2010
行雲流水さん こんばんは。
おっしゃる通り、だれも取り残さない「新しいスタイルの社会保障制度を打ち出すこと」が野党の果たすべき、重要な役割の一つでもありますね。

私のブログでは、相変わらず筆が滑る未熟な「若書き」ですが、「渾身の文章」と行雲流水さんに
おっしゃって頂けると、恐縮しつつホッとします。

戦後に生を受けた私たちですが、ひもじさの中で育ち、価値観の変転の中で、
自己破壊していく大人たちを身近に見ながら、少年時代を過ごしてきた思いが
あります。そんな中で幼いながら「自分というもの」を見つめざるを得なかった
日々を思い出しています。

「熱狂の時代」も、どこか冷めた目で状況と、自らを見つめ研究室に籠る日々を
過ごして参りましたが、喫緊のテーマでもありましたコンピュータサイエンスの
魅力が上回っていたのも事実です・・・。

ただ、昭和10年代、特に戦時下の文学や、史実に改めて触れ「口を噤む」ことの
「罪」を痛いほど知らされました。そしてこの時代「命を賭して文学に取り組んだ」
少なからぬ人々の存在と、悲しい結末も知ることが出来ました。
また、状況と切り結びつつ、限られた表現空間の中で、精一杯の抵抗を試みた
少なくない表現者たちがいたことも。
そんな事実の一端を少しでも、掘り起こすことが出来ればと、ささやかな挑戦を
行ってみたいと思っています。

ただ動き出した歴史の歯車は、これらの抵抗を情け容赦なく押しつぶしていったことも
一方では学んできました。
歯車が動き出す兆候をいち早く見切り、動きを押し止める抵抗を「潮流」として
組織する、そこにこそ政治の役割があると感じます。
おっしゃるように「殴り合いを始めたらもう始末に負えません」し、「そうならないように
知恵を絞ることが求められます」ね。
これからも、諸々ご教示頂ければ嬉しいです。
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