少子高齢化が叫ばれて久しいが、根本的な対策はほぼ手付かずだ。
この国の歴史を見ればいつもそうなのだが、根本的な対策を考えて手を打つということが出来ない。
結局どうするかと言えば、なし崩し的に既成事実を積み上げて何とかカッコウをつける。
令和2年6月の段階で在留外国人は289万人だ。
コロナ過のせいで前年12月末より減少しているが、趨勢としては増加している。
移民問題に正面から向き合わずに、研修目的の技能実習制度や留学生のアルバイトを認めて、実質的裏口入学を認めているようなものだが。
地方では農業や漁業(主に加工現場)で働く技能実習生がいなければ回らないような状況だ。
日本では多くの企業が新卒の一括採用をしているため、留学生として来日して日本の大学を卒業すれば、日本人と同じルールに乘ることが出来る。
この仕組みは日本にやって来る留学生にとっては魅力的だ。
このような形で外国人労働者は緩やかな形で日本社会に融合しつつある。
社会人口学者の是川夕氏は次のように語る、
誤解を恐れずに言えば、移民は日本を救うと思います。人口が減る分をすべて補うことはできませんが、国が縮む時間を遅らせることは出来る。それによって、新たな展望が見えると考えます。課題が多いのは確かですが、受け入れをやめるという選択が最もよくありません。彼ら彼女らと共に、問題を解決していくべきです。
まったく同感である。
この国の成り立ちは東南アジアや中国、朝鮮半島から多くの人たちを受け入れて生成発展してきた。
これからも世界の多様な人々を受け入れる国柄であって欲しいと望むものだ。