自民党政治の腐敗と惨状は目に余る。
政治の原点を忘れて私利私欲に走る姿がさらけ出されたからだ。
そんな焼け跡の中から立ち上がる人物は出て来るか?
明治維新の礎を築いた西郷隆盛と大久保利通を考えてみたい。
西郷隆盛は、天の法に従って行動し、
正義が正しく行われる国づくりを目指した。
それが「敬天愛人」である。
「虫よ虫よ,五節草(いつふしぐさ)の根を断つな。絶たば己も共に枯れなん」
これは西郷が好んで口ずさんでいた歌で、虫は役人、五節草は稲。
農民がたちゆかなくなる仕打ちをすれば、武士も滅びてしまうという意味だ。
今に引き延ばせば農民は国民で、武士は政治家ということになる。
西郷の目線は、常に庶民や弱者の立場におかれた。
大久保利通は、実務型で廃藩置県や版籍奉還を推し進めた。
冷静沈着で「為政清明」を心掛けた。
「人間対人間のうじうじした関係に沈みこんだら物事は進まない」
西郷とは同年代で同郷であり、お互いに肝胆照らす仲だった。
しかし歴史のなせる業か、最後は西南の役で敵対した。
大久保は勝利を収めたのだが翌年不平士族によって暗殺された。
今の政界を見回してみると、
西郷隆盛型は小沢一郎や野田佳彦(風貌が似ている)に見られなくもない。
一方、大久保利通型は殆どいないのではないか。
麻生太郎がひ孫らしいがその片鱗もない。
石破茂、河野太郎、小泉進次郎の中では、石破茂がまともだ。
しかし石破には「人がついて行かない」
人の昇沈は定んで道にあり 空海
人の浮き沈みもまた、教えの道を学ぶか否かで決まる。
道を学ぶのは知識よりも人徳を身につける。
それは多くの人から敬愛される品性(ひとがら)をいう。