安倍・菅政権というのは、権力の何たるかを心得た政権であった。
安倍が主役を張れば菅は裏方に徹し汚れ役を引き受けた。
この二人の判断基準は、善悪ではなく「力と悪知恵」を駆使することだ。
メディアはまんまとこの術中にはまった。
協力的なメディア（読売・産経・夕刊フジ）にはアメを与える。
スクープ、特ダネ、単独インタビュー。
一方で、敵と選別された朝日や毎日は単独インタビューは殆どない。
更には提灯持ちをする政治評論家には、官房機密費をばら蒔いている可能性がある。
ムチは何かと言えば、脅しである。
極めつけは高市早苗総務大臣による電波法による電波停止をほのめかしたことだ。
また、安倍信者と思われる作家の百田尚樹が自民党の勉強会で、琉球新報と沖縄タイムズはつぶしたほうがいいなどと発言。
しかし「禍福はあざなえる縄の如し」
今回の安倍派のパーティ券裏金問題は、朝日新聞や毎日新聞がスクープを連発している。
（なぜか産経が安倍派参院議員全額キックバックのスクープをものにしたが）
安倍政権に抑えられた（検察の独立性をゆがめられた）検察幹部がアドバンテージを与えている気がしないでもない。
安倍派の裏金問題にネットウヨク論壇は、ほとんど口をつぐんでいる。
マスクをしたうえでバッテンマークをしているようなものだ。
都合の悪いことはしゃべらないという安倍派議員と同じ穴のムジナか。
最近のメディアの復調は、日本が言論においてまだまだ自由な国であることを意味する。
「新しい戦前」にならないように、「是は是、非は非」と主張するメディアの役割は大事。
同様に情報を受け取る我々のほうも、「真実は何か」を見極める感度を研ぎ澄ますことも大事だ。
