自民党の裏金に関わった議員の聞き取り調査の報告書が出た。
生々しい実態が明らかになった部分もあるが核心は巧妙に外している。
「30年前から慣習でなされていた」、「派閥のほうから記載しないで良いと言われた」
「気持ち悪いと思っていた」、「裏金みたいなものではないかと思い、全額残した」
安倍派と二階派の議員が多いのだが、責任を取るべきは安倍派5人衆と二階元幹事長だろう。
しかし今の様子では誰も責任を取りそうもない。
ほとんど忘れ去られているが、立憲民主党の辻元清美議員は一度不祥事で辞職している。
辻元清美議員は2002年社民党時代、約5百万円ほどの「秘書給与の流用」の疑惑が持ち上がった。
週刊新潮で騒がれて当初はジタバタしたようだが、土井たか子党首に諭されて辞職した。
辞職後も「政治倫理審査会」や「予算委員会の参考人」として出席している。
有罪になったが執行猶予がついたので大阪府を歩いて回るという謹慎生活を送ったという。
2005年7月、比例復活順位1位で当選した。
比例名簿1位に記載されたのは土井たか子党首の義侠心と言えなくもない。
「捨てる神あれば救う神あり」もしくは「禍福はあざなえる縄の如し」というところか。
辻元清美の若いころは「不寛容なリベラル言論人」というイメージだったが、近年は懐の深さも見せるようになった。
さまざまな経験が彼女の厚みをつけているのだろう。
「考えの違う人と対立するのではなくその意見も聞いて命や人権を守るのが政治家の仕事」と言い切っている。