自民党の岸田総裁が次期総裁選に不出馬を表明した。
まさに四面楚歌の項羽のようなものだ。
力 山を抜き 気 世を蓋う、時に利あらず 騅逝かず。
ここまで岸田首相が追い込まれたのは、統一教会問題や裏金問題で膿を出し切らずうやむやにしたからだ。
腰を据えた解明を問題発生の段階ですべきであった。
今になってその責任をとると言っても、
出し遅れの証文みたいなもので、もはや二束三文である。
「ポスト岸田」の主な候補者は、
石破茂、河野太郎、高市早苗、茂木敏充、小泉進次郎、小林鷹之。
この中で派閥の領袖で役員クラスは石破茂と茂木敏充だけ、後は七光りか部屋住みの身だ。
今でも自民党の実権を握っているのは、麻生太郎、菅義偉そして森喜朗だ。
岸田文雄もそのカードを持とうとしている。
もうバイデンのように引退すべきなのだがいつまでも院政を敷こうとする。
見苦しいとしか言いようが無いのだが、この壁を突き破れない「ポスト岸田」の面々もだらしない。
政治という権力ゲームは、人を観察し人を見抜く能力を高めなければならない。しかしここに名が上がる後継者たちは概して「人間の性質」を学ぶことに疎いようだ。