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画像は、
『大アンケートによる少年少女小説ベスト100』(1992年2月10日・文春文庫)。
22位『フランダースの犬』
ウィーダ作(英)1872年
ベルギー北部のフランダース地方にあるアントワープという町のはずれに、少年ネルロが年老いた祖父と住んでいた。
貧しさにもめげず心豊かに暮していた二人は、ある日、瀕死の老犬パトラッシェを助ける。
心やさしいネルロとパトラッシェの間には、いつしか厚い友情が生まれた。
やがて足腰が弱った祖父に代わって、ネルロが仕事で町まで牛乳を運ぶようになった。
町の教会堂には、地元出身の偉大な画家ルーベンスの作品が飾られていた。
画家を目指していたネルロはそれを見るのが夢だったが、貧しい暮しでは観覧料を払うことはできなかった。
あるクリスマスに絵のコンテストが開催されることになった。
ネルロも自信作を出品する。
ところが、クリスマスが近づいたある日、ネルロは盗人の濡れ衣を着せられてしまう。
祖父は極貧の中で死に、小屋を追い出されることとなったネルロは、町へとさまよい出た・・・。
女流作家ウィーダ、本名ルイズ・ド・ラ・ラメの、美しくも悲しい物語。
『大アンケートによる少年少女小説ベスト100』
(1992年2月10日・文春文庫)より。
日本人の若い世代なら誰もが知っている泣けるアニメNo.1の『フランダースの犬』だが、かつて文春文庫から出た少年少女小説ベスト100では、22位の評価だった。
作品の評価は、時代とともに世代とともに変わっていく。
アニメの原作となった小説は、短編であり、アニメ化するにあたり、様々なエピソードが加えられたのである。
私個人の感想としては、『フランダースの犬』こそ、日本のアニメが原作を越えてしまった作品だと考えている。
『フランダースの犬』のアニメの話を途中から始めてしまったので、アニメの最終回しか知らない人達のために原作の紹介をしてみました。
アニメ放映時、8歳の少年だった私は、この作品がとても好きで、毎週欠かさず見ており、ラストに衝撃を受けました。
孤児や貧しい人に対する社会の大人達の現実を、最初に知った作品でもあります。
ネロが画家になることを夢見てルーベンスの絵に憧れたように、3年後、「少年画報」(少年画報社)に連載された河島光広先生の探偵漫画『ビリーパック』の復刻版に出会った私は生涯、漫画やアニメの研究者としての道を夢見ていくことになるのです。