みちのく童話会スタッフブログ

第3回を持ちまして、みちのく童話賞は終了ました。これからはみちのく童話会として、活動をしていきます。

「消えた人々~三内丸山遺跡」『東北ふしぎ物語』岩崎まさえ

2024-09-25 | 日記

こんにちは。スタッフの岩崎まさえです。

『東北ふしぎ物語』では、青森の「消えた人々~三内丸山遺跡」を書きました。

 

 

縄文遺跡で知られる三内丸山遺跡を初めて訪ねたのは、十数年前のことです。

人が暮らした痕跡を一つ一つ巡りながら、ボランティアの方は熱心に案内してくれました。

広い敷地を巡り終わったときです。

「どうして人々はここから、いなくなってしまったんでしょう……」

ポツリとボランティアの方がつぶやかれたのです。

遺跡には戦いや伝染病で、多くの人が亡くなったという痕跡はありません。

豊かな暮らしが出来ていた村から、とつぜん人々が消えていたのです。

とてもふしぎに思いました。

その事をこの物語に書きました。

現在はその理由の一つとして、気象変動がおこり、栗などの作物が実らなくなって、

集団で暮らすことが出来なくなったのでは、という説があります。

 

今年は猛暑日が続く、とても暑い夏でした。

そして線状降水帯が次々と発生し、各地で大きな水害が起こっています。

この異常気象に、これからの私たちの暮らしはどうなるのだろうと、

不安を覚えた方も多かったのではないでしょうか。

私も三内丸山の村から、消えていった人々のことを考えていました。

              

                        (岩崎まさえ)


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