こんにちは。みちのく童話スタッフの千秋つむぎと申します。
『東北ふしぎ物語』で、山形県の「ケサランパサランの冬」を執筆しました。
この物語は、「ケサランパサラン」がテーマです。
ケサランパサランについて調べていく中で、
「白くてふわふわしている」「空から降ってくる」……と、
ケサランパサランの言い伝えを文章にすると、なんて神秘的で、美しいのだろうと思いました。
この俗っぽくない、天使のような雰囲気を感じるケサランパサラン。
ただ、ケサランパサランは果たして本当に存在するのか、真実は分かりません。
そんなケサランパサランを「いる」と、まっすぐに信じることができるのは、どんな子でしょう。
それを考えたときに、私の中から生まれたのが「菅原百歌ちゃん」という女の子でした。
百歌ちゃんは、自分の持つ内的世界を何よりも大事にする子です。
自分が信じたいものを、周りになんと言われようと信じ続けます。
したがって、クラスという社会的集団からみると、
「集団に馴染んでくれない子」と思われがちですが、
視点を変えれば、百歌ちゃんのような子がいてくれるからこそ、
ケサランパサランは存在し続けられるのだと思います。
そして、主人公の「律くん」の考え方が変わっていったように、
いつかクラスの中で良い影響を与えてくれるのだと、思うのです。
私は今回、初めて児童書の商業出版の執筆に関わらせていただきました。
お話をいただいたばかりの頃は不安な気持ちもありましたが、
リーダーのおおぎやなぎさんはじめ、みちのく童話会の皆様のおかげで、
無事、私の名前が本に載ることができました。
国土社の皆様、装画のふるやまたくさん、挿絵のおしのともこさんにも、
深く感謝申し上げます。
そして、みちのく童話会の一人になれたのは、
大学で出会ったたくさんの先生方、同志、友達、家族のおかげです。
この場を借りて、改めてお礼申し上げます。
千秋つむぎ