所用で一昨日、桂へ。せっかく西京区に来たのだから、中村軒の麦代餅を、と思いついた。
桂離宮のすぐ南側にある中村軒は、1883(明治16)年創業というから、京都の老舗和菓子店の中では、そこまで歴史が古いわけではない。17世紀初頭に八条宮家別邸として造られた「桂別業」が、宮内省所管となったのが明治16年。同年であることが興味深い。
店舗は桂大橋の西詰にある。橋の上は強風で、スマホを落とさないようにと気をつけながらの撮影。
遠く紅葉しているのは嵯峨・嵐山辺りの山々だろうか。
少し拡大すると阪急電車はこんな感じ。
紙箱の絵の、味のあること。昔はこの絵のように、軒先に赤い毛せんをかけた縁台が置かれ、お饅頭を食べながら休憩する人もいたことだろう。
麦代餅。
持ち帰る間に、少し形が崩れてしまった。粒餡好きの私には嬉しいお味。朝購入して夜に食べたので表面が少しだけ乾いてしまったが、昔ながらの間違いないおいしさであった。
雪の華。
「クリスマスをイメージした金粉付きの薯蕷饅頭」と説明書きにある。確かにうっすら金粉が。そして焼き印は雪の結晶。こし餡が芋餡(鳴門金時)でくるまれ、大和芋か山芋の皮で包んでいる。個人的には薯蕷饅頭は好みではないのだが、こちらのお饅頭は小ぶりで皮が薄く、上品な甘さの二種類の餡が絶妙で、とても気に入った。
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