走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

シンポ感想 最終回

2021年03月22日 | 仕事

私はNPの事をミッドレベルプロバイダーとか医師と看護師を繋ぐ潤滑剤的な言い方をされるのを聞くのが大嫌いです。NPの本質や本来の使命を分かっていない人によるものだとすぐ考えてしまいます。代行入力とか、医師が手術や外来で病棟にいない時に「タイムリーなケア」を提供するためとか、なんと馬鹿げた謳い文句だ、とも思います。

シンポに参加された方は私がどうしてこう考えるのかご理解頂けかと思います。
以下はパネルディスカッションで答えた質問ですが、大事なことなので補足を書きます。

「ミニドクターを作りたくないという日本医師会・医師に理解してもらうには、どのような方法が有効だとお考えでしょうか?」

医師会だけでなく、看護界でもNP反対派は「ミニドクター」とか「看護の心を忘れた医師の真似事」と出てきますよね。

これに対してNPは看護師だと説明できる人材が日本にいない事自体が問題なのです。そして先の質問のような質問が出てしまうのはNP/診療看護師教育課程でその点が明確化されていない現れだと思います。

今上手くやっているNPの方ももしかしたら、お膳立てをしてくれた医師がたまたまいたからかもしれません。その人がその場所から消えても貴方は2本の脚で立っていられますか?真に自律するというのはそう言う事なのです。なので環境に甘える事なく自分のビジョンを明らかにし、それを示し、結果を出していく事で周囲の認知を得ていく。ショートカットはあり得ないのです。

で、質問への回答ですがシンポ中に全ての登壇者が沢山話しています。それらを聞き落としているとするとかなりの重症、、、と思いたくなります。そうではなく貴方に自分の頭を使って考える能力がありますように。そう信じてこのシリーズは終わり。

シンポ最後の写真〜



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