走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

アドバイザーがいますか?

2019年08月02日 | 仕事
前回書いたことに付け足しを。

研究や論文を書くときにアドバイザーというのはとても重要になります。疑問から派生する研究計画。研究を生業にしている研究家は別ですが、研究に慣れていない学生や臨床家は良いアイデアがあってもそれを具体化するスキルに欠けていたり、壮大な研究を考えてしまい、どこから初めて良いかわからないものに行き着いたり、かけられる時間以上の内容を目指す、なんてことが起こりやすい。

そう言う時にアドバイスをくれるのがスーパーバイザーだったり、アドバイザーだったりします。私も学生の時に、「それは大きすぎ」「時間的に無理でしょう」「動機が曖昧」と改善を求められたものです。

で、そう言うアドバイスがきちんとできる人がアドバイザーとしていないのなら、むやみに取り掛かるものではない、と思います。労力も時間もかかるのに何も出てこないないものになるのは避けたいですからね。

私の職場の保険機構は大きいのでちゃんとリサーチャーが雇われています。医学専門の図書館司書も大勢いいます。なのでその部門に相談することができます。では、小さな施設で働く人たちはどうするのか?大学へ持っていき、そこで相談するのです。それが母校と言うものです。はたまた学会などで意気投合(同じ看護論で花を咲かせた)したとか、なんらかのコネクションがあるとか、とにかく自称研究家の人と繋がりがなければ、悪いことは言いません。研究や論文書きはかなりの無理があります。

研究家がいない病院で、「これはこの病院で働く看護師への義務ですから」と当番制的な看護研究を押し付けてくる看護部長がいるのなら、その人にアドバイザーになってもらいましょう。そしてその人にアドバイスする能力がなければ、、、研究をやる必要は全くないと思います。

研究のことがよくわからないから自己勉強で励もう!って言うのもよく見かけます。向上心に頭が下がりますが、付け焼き刃で出来るようなものではない、と言い切りたい。研究がしたいのなら大学へ戻る。もしくは上記のやり方でアドバイザーの元での研究を通して学ぶ。この2つの道しかないと思います。この辺りがクリアでないところも日本の看護界のおかしなところ。

あなたは臨床家ですか?それとも研究家ですか?

続く



オレンジはエルメス店が改装中。そのラッピングもかっこいいのよねー

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