昨日の続き
ドクターと言うと医師を思い浮かべる人が殆どだと思います。しかし医師に限らず大学院で博士号を取得した人は自分の敬称にドクターを使うことができます。大学院の分野は多岐にわたります。大きく2つに分けると実践の博士と研究の博士となります。後者はphilosophy of OOOO となります。文学だったり社会学だったり、宗教学とかいろいろ。
医師はメディカル ドクター実践の博士号です。
以前は看護学として後者が多かったのですが(Philosophy of Nursing )、最近勢いをあげて増えてきているのがシンポジウムで朝倉氏が言っていた前者の方。Doctor of Nursing Practiceで、実践の博士です。
何が違うかって、臨床家と研究家といえば1番簡単かもしれません。修士以上の「看護の実践」に力を入れたストリーム出身者をAdvanced Practice Nurses (APN) と呼びます。APNについては以前書いたのでこちらを参考に。
臨床家として必要な授業が主になるので、研究の方が手薄になるのは仕方のない事。以前にも書きましたが、私が通った大学のNPコースは卒業に必要なクレジットは56。そのうちのたった15が臨床実践以外のコースになっていました。アメリカの大学でも同じような比率です。ちなみに研究家のストリームはクレジット33。セオリーに実践家の2倍を費やします。クレジット56と33?では研究ストリームの方が卒業しやすい?と勘違いしないでください。セオリーはとてつもなく中身が濃く深い33ですから。
で、何故アメリカでDNPが急成長しているかと言うと、APNに研究の要素を足すためです。これにより研究家と肩を並べる事ができるようにが1つの目標でした。逆に言えばAPNの人は臨床家なので研究家に比べて研究や論文力が弱いという事です。弱いと言うとなんだかダメな感じがしますよね。そうではなくて生業にする事が違うのです。APNが身につけるのはEBPができる最低限の知識を身につけている。これは自分で研究や論文を書く能力とはイコールではない、という事です。午後のセッションでも言いましたが、私は6年目に入り自分の活動の長期評価を計画していますが、研究家のところへ相談に行く予定にしています。それは昨日書いたように、自分はAPNと言う臨床家で研究のエキスパートでないと自覚しているからです。よく聞かれる質問にDNPを取るんですか?があります。私の答えはNo。だって私は臨床が大好きで研究家になる予定はないので。朝倉氏が言った言葉がとても気に入りました。研究家と臨床家の違いを 「研究する人と研究結果を使う人」。
何が言いたいかと言うと、
臨床家と研究家は似ているようで違うもの。違いをはっきりさせる。
臨床家ならば臨床家の自覚を持って研究ができるふりをしない。
大学院も臨床家を育てるのか、研究家を育てるのかはっきりさせる。
もう一つ。今年のシンポジウムをEBP中心にしたのは、この辺の教育が薄い日本人APNが多いと昨年訪日した時の感じたから。それは特に診療看護師で著明。臨床家と言えども看護のリーダーとしてEBPやQI とかマクロの視点などの道具箱はしっかり詰めておきたいもの。そのためにも大学院での教育課程の見直しは必要なのでは?と最後に付け足します。
ドクターと言うと医師を思い浮かべる人が殆どだと思います。しかし医師に限らず大学院で博士号を取得した人は自分の敬称にドクターを使うことができます。大学院の分野は多岐にわたります。大きく2つに分けると実践の博士と研究の博士となります。後者はphilosophy of OOOO となります。文学だったり社会学だったり、宗教学とかいろいろ。
医師はメディカル ドクター実践の博士号です。
以前は看護学として後者が多かったのですが(Philosophy of Nursing )、最近勢いをあげて増えてきているのがシンポジウムで朝倉氏が言っていた前者の方。Doctor of Nursing Practiceで、実践の博士です。
何が違うかって、臨床家と研究家といえば1番簡単かもしれません。修士以上の「看護の実践」に力を入れたストリーム出身者をAdvanced Practice Nurses (APN) と呼びます。APNについては以前書いたのでこちらを参考に。
臨床家として必要な授業が主になるので、研究の方が手薄になるのは仕方のない事。以前にも書きましたが、私が通った大学のNPコースは卒業に必要なクレジットは56。そのうちのたった15が臨床実践以外のコースになっていました。アメリカの大学でも同じような比率です。ちなみに研究家のストリームはクレジット33。セオリーに実践家の2倍を費やします。クレジット56と33?では研究ストリームの方が卒業しやすい?と勘違いしないでください。セオリーはとてつもなく中身が濃く深い33ですから。
で、何故アメリカでDNPが急成長しているかと言うと、APNに研究の要素を足すためです。これにより研究家と肩を並べる事ができるようにが1つの目標でした。逆に言えばAPNの人は臨床家なので研究家に比べて研究や論文力が弱いという事です。弱いと言うとなんだかダメな感じがしますよね。そうではなくて生業にする事が違うのです。APNが身につけるのはEBPができる最低限の知識を身につけている。これは自分で研究や論文を書く能力とはイコールではない、という事です。午後のセッションでも言いましたが、私は6年目に入り自分の活動の長期評価を計画していますが、研究家のところへ相談に行く予定にしています。それは昨日書いたように、自分はAPNと言う臨床家で研究のエキスパートでないと自覚しているからです。よく聞かれる質問にDNPを取るんですか?があります。私の答えはNo。だって私は臨床が大好きで研究家になる予定はないので。朝倉氏が言った言葉がとても気に入りました。研究家と臨床家の違いを 「研究する人と研究結果を使う人」。
何が言いたいかと言うと、
臨床家と研究家は似ているようで違うもの。違いをはっきりさせる。
臨床家ならば臨床家の自覚を持って研究ができるふりをしない。
大学院も臨床家を育てるのか、研究家を育てるのかはっきりさせる。
もう一つ。今年のシンポジウムをEBP中心にしたのは、この辺の教育が薄い日本人APNが多いと昨年訪日した時の感じたから。それは特に診療看護師で著明。臨床家と言えども看護のリーダーとしてEBPやQI とかマクロの視点などの道具箱はしっかり詰めておきたいもの。そのためにも大学院での教育課程の見直しは必要なのでは?と最後に付け足します。