走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

目の前で打たれても

2019年08月01日 | 仕事
先日の外回り。草むらで倒れている男性を発見。声をかけたら起き上がったのでホッとする。両腕が自己注射で皮膚がボロボロ。しばらく話をする。土の上に転がっている注射器を見つける。それを見る限り麻薬を自己注射している間に鎮静効果で眠ってしまったようだ。

しかし彼はそれを私の目の前で皮膚に再び突き刺そうとする。

ちょっと待った!針は不潔だし、逆流した血液が血栓化しているから危険だと伝えるが彼は一向に気にしない。「いいものが入っているんだ」と(インスリン用の注射器を使っているので針だけを変えることはできない)。

高いお金払って購入したブツを無駄にする人はいない。しかし敗血症、弁膜症、血栓症、皮膚の潰瘍、、、、それに半分も注入する前に眠ってしまったって事は濃度が高い証拠。オーバードースの可能性も。

全く聞いている様子なし。

拮抗剤と清潔な注射器セットを残して立ち去るのであった。



こちらは女性のホームレスの方。花を生けたり女性らしさがブッシュキャンプにも現れる。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。