走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

統計が語るもの

2016年10月30日 | 仕事
パネルセッションで統計の報告の中、私の関心を集めたことが沢山。

オーバードース(OD)による911コール(救急、警察、消防の一括コール先)のマッピング。
貧困層のマッピングと一致する事。

そしてODの場所の統計。屋外(公園や駐車場)か屋内か(家の中、建物の中)?
私の働いている街はシティーとタウンシップに分かれる。シティーは屋外が多く、タウンシップは屋内が多い。2つ合わせて他の街と比べると私の街だけが屋外が多い。FHの全体の平均も屋内。全体の傾向と異なるのだ。これが注目を浴びている理由。ホームレスが多いから?しかし数自体は他の街に比べて一番ではない。しかし他の街に比べて賃貸料が高いと言う事実はある。

フェンタニルがポピュラーになるまではODで死亡する人は40〜60代に多かたっが、それ以後は10〜30代に多くなってきている。若者の死だ。長女や長男の知り合いの知り合いに何人かODによる死亡者がいる。旦那の同僚の兄弟もつい先日同じ原因で亡くなった。身近なところで死亡の話を耳にする。それほど多くの人がなくなっている。

ODケースでフェンタニルに合わせて検出された薬物のナンバーワンはコカイン、次がアルコール、そしてアンフェタミン。何度も書くがパーティードラッグと呼ばれる覚醒系の薬に混ぜられているフェンタニル。知らず知らずのうちに服用しているケースが後を絶たない。違法薬全てがフェンタニルで汚染されている。そう思わなければならない時代なのだ。

興味本位の一回限りが死を招く。死なないで、と伝えたい。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。