走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

問診は症状から

2018年09月29日 | 仕事
彼女は母国で化学者だった。自分は頭が良いと強く信じている。しかし精神科の病気になってから人との話しが苦手です。誤解される。思いが通じないと。

そんな彼女の診察。どうしましたか?と尋ねると、膝と、胸と頭蓋骨のレントゲンを撮って欲しい、と言います。私は健康でいたいのよ、、、と始まり、それぞれ理由を説明してくれますが、今ひとつしっくり来ません。

例えば歯の治療をしていて歯のレントゲンはとってもらったが、全体像をつかむ為にはもっと精密な機械で撮る必要がある。このままでは全ての歯を失ってしまうから、、、と。現在沢山の歯の治療を受けている彼女。歯科医に頭蓋骨の写真を撮るように言われたの?と聞くと、いいえ私はこれが必要だと知っているんです、と。

こんな感じで15分ぐらいあっという間に過ぎてしまいます。

そう言う理由でレントゲンは撮りませんから、と言うと。この咳2ヶ月も続いているのに、と言います。さっきまでは症状のことなんて一言も言わず、化学的根拠だとか世界の水準とか、そんな事ばかりだったのに。

あのねー症状から話してよ。すっかり無駄な時間を費やしてしまったではないか!!!!良い診察をしてもらおうとするのなら、症状から、、、これ基本です〜〜



色鮮やかなビーツ。甘くて美味しい。

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