走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

時代の節目

2024年12月08日 | 仕事

まあ、なんとも感慨深いというか、時代の変化を感じるというか、そんなニュースが入ってきました。


それはBC州でNP免許を取得するとき必ずパスしなければならないOSCE試験が来年の5月から廃止となるニュース。レギュレーションを変えなければならないのでガバナンスの許可が必要で、その最終判断を待っている段階だけれど遅くとも5月には廃止になるだろう、と。


OSCEを課している州はBCのみ。他の州は筆記試験のみ。2005年からだったので20年近くなります。OSCEの目的は安全でコンピテンシーを試すため。OSCEに関するブログも今まで書いてきました。


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なんかシリーズ化してきているけど、このまま行っちゃえ!私が大学院を卒業してOSCE試験を受けた頃の合格率が60〜80%ぐらいだったような記憶が、、、そんな難しいOSCEなので...

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OSCEに泣くNP候補生は沢山いた。エントリ-レベルとはいえ、基本が体に染み付いていないと合格しない試験だった。不安症や緊張感をコントロールできない人はさらに厳しいものだった。お金もかかる試験だった。私の時で試験料金23万円でしたからね。場所代、試験官の賃金、合否を決める試験官の賃金等を考えればわかる金額ですが。競走馬のようにドアの前に並び合図と共に問題を読み、プランを構想して、合図と共に入室。役者の患者相手に試験官の前での診察。合図と共に退出、次のドアの前で次の合図を待つ緊張感。それを8回も繰り返し、休憩を挟んで、もう8回。今考えても気分が悪くなる。


NP誕生からその質を確保してきた試験。厳しい試験と言われるからこそ、多種職からの信頼も高かった。BC州のNPの歴史の礎となったと言っても良いと思う。


さ、センチメンタルなことは置いておいて、なぜ廃止となったのか?それはカナダ全土で共通の免許を作るため。なんたってOSCEを課していたのはBCだけですから。共通の免許を作るのは、医療者不足の打開策。州と州の間の壁を低くすること。今2つの州の免許を持ち、申請料、保険料を支払いっている私。こんなこともなくなるのだ。あと一年待っていれば、その費用も要らなかったのか、、、。ちょっとムッとするけど、統一免許のことを知ったのは今年の9月。仕方ないってことだよね。ぐすん。


冒頭写真: 007スカイフォールの撮影場所のグレンエティブ。壮大すぎ。口あんぐりが止まらなかった。それも車を停める場所が少ない。あっても満杯で入れない状態!で撮った写真は一枚だけ。それも車の中から。



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