走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

一人一人

2019年10月15日 | 仕事
日本ラグビーチームの健闘はカナダまで届いています。素晴らしいですね。監督の言葉が興味深かったので紹介を。

現在の監督はニュージーランド出身。オールブラックスの選手でもありました。その彼が日本チームに教えて来たこと。

選手の一人一人が最適なプレーを瞬時に判断をして変幻自在のチームを作る。

今まで日本チームのスタイルと全く異なるスタイル。戸惑った選手が多かったと聞く。

ミスを恐れてやろうとしない事がミスだ、とも言った。

納得いく言葉だ。私たち日本人は和を重んじ個を圧し殺す。出る杭は打たれ、個性のあるものを嫌う。幼い頃からルールに従い従順な国民を作り出す事に成功して来た。しかしその反面、人と同じ行動や思考過程を持つ事で安心する、つまり冒険心や独創的な考えが消えていった。マニュアルにない事に直面した時、とっさの判断ができない。福島原発の爆発事故が良い例だ。失敗を恐れて完璧を追求する完璧主義は北米ではとてもネガティブな性格に取られる。世界は生産性から付加価値の社会に変わり日本企業は置いてけぼりにをくらい、世界のトップ企業に日本の会社はいなくなった、、、日本人の良さが逆に負となっている点を指摘するタイムリーな指針に同意する。

日本の医療や看護界も同じだと思う。上に従い、ルールに従い、言われたように業務をこなす。これでは医療の発展は起こらない。医師を頂点としたピラミッド型の医療から、患者を中心に全ての医療者が同じ土俵に立つチーム医療に世界は変化しているのに、どうも日本の医療はチーム医療とは名ばかりでタスクシフトもシェアも進んでいない。個人個人が立派な判断を出来ると、そうチームメイトを信じれる人はどれぐらいいるのでしょうか?出る杭になる事も打たれることも、ミスをすることも恐れずにチームとして共に成長する。そう言う繰り返しが真のリーダーシップを育んでいくんですよ。

日本ラグビーチームは強いですね。そりゃそうです。勤労勤勉の上に個性と個々の判断をプラスしたんだから最強ですよ。日本の教育や企業、そして医療にも同じ息吹が育つことを願っています。



暗殺などで短命に終わるローマ帝国の王様が多い中、この方は20年も王の座に就き、退職後の宮殿を建て、そこで6年もの月日を過ごした方。なかなかのハンサムさんです。先々日からの写真はスプリットと言う街に残る彼の宮殿の写真です。まだまだ続きます。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。