走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

セオリーと役割と規制と

2021年10月14日 | 仕事
日本APN後援会の法人化へ向けて活動をしているわけですが先日の会議で、この会でしかできないこと、、で話をしていて仲間が

Advanced practice nursing is an idea, a concept, not a role. です。
あと
APN includes, but goes beyond specialization.
( practice expansion, Educational advancement…

と良い事言ってくれました。それに対して私の意見がこちら。

これなんですが、看護(学)というものはセオリーであるから、コンセプトとかアイデア。
アドバンスとスペシャリストもしくはエキスパートもごっちゃにされやすい言葉。後者は分野の専門性を学問や経験で深めるで、前者は次元の違うものと考えるとわかりやすい。

で、日本はタスクオリエント(業務で考える)なのでセオリーを学ぼうとせず、OOする人を知りたがる。

「高度実践看護」ではなくて「高度実践看護師」はどんな仕事をする人なんですか?てな具合で。

役割と言うのは後者に含まれるもの。しかしセオリーがあってこそ、それぞれのAPNがそれぞれの使命を理解し、それぞれの役割を作り出すものであり、その逆はありえない。このあたりを日本のお偉いさんも、実践者もわかってないのよね〜と、「NPとしてどんな仕事をされているんですか?」と聞かれるたびに思う。

ここからはブログ用に追加

「それぞれ」と書きました。APNが必要とされている分野や地域は異なり、患者グループのニーズも場所ごとに異なるので、「役割」と言うものは一律に誰かが決めるものではない。APNはセオリーを理解してビジョンを持ちそれを明確化でき実践できる職種である。これが大前提です。

ここまで書いて????となる人はいると思います。海外では例えばAPNを明確化させるために

Definition とかCharacterと題して何であるか概論を述べます
Titleは名前です。これは守られているもの
Scope of Practice やStandard of Practice やCompetency で何をする人かの「枠」を示しています。

以上の事をRegulation と呼び免許制度なども含まれます。日本はここが曖昧なまま時間が過ぎているのです。しかし役割は上記がなくても確立できます。この事が活躍(成功)しているAPNがいるのにそうでもない人も存在する理由です。逆にRegulationが揃っていても不成功なAPNが存在するのです。海外でも同様です。

役割確立は今でも出来ること。APNの皆さん、自分の使命を明確化してくださいね。それが第一歩です。そしてRegulationは個人がなし得る内容ではないので、既存団体に尽力してもらいたいと強く願っています。



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