走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

ストリートネーム

2017年05月06日 | 仕事
外回りの時に会うホームレスの人々。殆どの人がストリートネームと呼ばれる名前がある。ニックネームの様なもの。ロック (Rock)とか フェザー(Feather) とかティアドロップ(tear drop) とか

たむろっていいる人が多い。慕われている人、尊敬されている人、一目置かれている人、色々だ。言っておくが麻薬の製造や売人の人たちはホームレスではない。彼らは商売で潤っている人で、依存者からお金を巻き上げている。なので私の患者になる人は組織犯罪に 関わっている人ではない。

もちろん、そんな私の患者にも犯罪歴は色々ある。メンタルヘルスの面を知るために問診する事があるが、傷害や盗難が多い。たまに組織犯罪の運び屋、偽造など。

で、こんな仕事を3年もしていると人間関係が把握できる様になる。あの人とこの人がくっついて、こっちは別れてとか、大げんかで乱闘になったとか。この人とこの人は犬猿の仲だとか。

次によく耳に入るのは騙す騙された。盗む盗んだ。たむろったりするから団結心が強いとか、仲間意識が高いなんて思うと大間違い。その日暮らしでチャンスさえあれば知り合いの荷物を盗むのだってへっちゃら。一緒に薬物をして目が覚めたら相手が死んでたから、盗めるものだけ盗んで、その場から逃亡するなんて、とんでもない事だって耳に入ってきます。

お山のボス的な人の存在もありません。だって自分の事でさえきちんと面倒を見れる人ではないので他人のことなんて無理です。でも人間だから助け会おうとはするんですよ。それが長く続かず、結果的に騙す騙したになってしまうのだ。

ちょっと非日常的な人間観察でした。



こちらは無心にナッツを食べるグランドスクワロール (土の中に住むリス)。さあ、どこで撮影したのでしょう?


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