走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

日本の未来の高度実践看護師に必要なもの

2025年03月05日 | 仕事

シリーズは昨日で終わったのですが、おまけがあります。


ここは日本。カナダではない。本当に日本にAPNが必要ですか?


の意見を頂きました。


何度も書いていますが、人間は経験したことや知識のないことの良し悪しを聞かれても答えられないものです。私はNP推進策が頓挫する理由がここにあると思います。


経験も知識もない人がNP構想を決めようとしているから。


どこの国でも同じことは起こりました。なんたってゼロから1ですから。しかし、NPやAPNが医療の改革や医療費削減に貢献していると聞いて、他の国では複数のNP先進国の歴史と状況把握をし、それが自国ではどのようになるのかを討論し、計画を立てます。


日本もそうしている、と言えますか?


海外のNPの活動を視察したり、海外のNPに講演してもらうことはこれに入らないんですよ。


複数のNPのレギュレーション団体と直接話をしましたか?完璧なものなんて存在しません。どこの国でも苦い経験を経て今があるのです。医師会からの反対をどう乗り越えたのか?看護職内をどうまとめたのか?その政策を組んだ人と直接話しましたか?レギュレーションがどう機能しているのか理解しようとしましたか?米国だけではなく、各国の状況を比較しましたか?


それをした上で、日本の医療の現状と未来の予測を踏まえて、NP構想を展開する必要があるのに、日本は違うから、、、と討論が終わる。


違うのは当然です。だからこそ、その地域性に見合ったNP構想を練る必要があるのです。あら、私のWSで口を酸っぱくして言う、「まずは自分が働いている職場や地域を分析理解することからAPNの仕事は始まる」と一緒ですね!


日本は違うから、法律が変わらないから、国家資格ではないから、合意が得られないから、、、、


私には、問題の分析能力と思考能力に乏しいリーダーしか日本にいないのか?!と腹正しくなるばかりです。


石をいくら絞っても血を搾り出すことは出来ません。


経験も知識もない人が寄り合っても日本にAPNが必要かどうかの答えなんて出てきません。


まずは自分の足を使って、他国のレギュレーションの視察から始めてください。そして自分の頭を使って日本の未来とNPの必要性を導き出してください。


冒頭写真: おでかけ先は米国のアリゾナ州スコッツデールです。最近の経済関係で米国への渡航をボイコットするカナディアンの風潮の中の旅行は反国みたいで、どうするか非常に悩んだのですが、スコッツデールにいる義理姉に会いに行くことを優先して予定通り出発。空港の米国ターミナルは閑散としていて、飛行機は半分ぐらいしか埋まっていない状況でした。その分ゆったり出来たけどね。で、砂漠気候の素敵な義理姉の家でまったりです。来て良かった〜




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