午前中仕事がオフだったので、午前中奈良市写真美術館へ。
現在開催されているのは入江泰吉「春の大和」展。
チラシの写真は1965年ごろに撮影された「斑鳩春日」
向こうに見えているのは法隆寺ですね。
「大和路を歩くときに、もうひとつ、心に留めて観て欲しいと思うのは、その自然の中に咲く花である」と入江泰吉は語っていました。
その背景には万葉集に傾倒し万葉びとの自然観照の深さに驚き共感したことが挙げられます。
そして花を求めて大和の山野を歩き回り「花のある風景」を精力的に撮っていました。
今回は「春」をテーマに大和を彩る花の風景や楚々と咲く野の花を加えて紹介します。
(ちらしより)
何度も見たことのある写真が多かったですが、
入江泰吉が感動した一瞬一瞬が感じることができてなかなかいい展覧会でした。
このあと市内循環バスに乗って奈良国立博物館で再度の「信貴山縁起絵巻」展へ。
今日は初めてのお披露目となった「復元模写」を中心に観てみました。
文化庁の事業として2008年から勧められた復元模写。
復元に当たっては、その紙の復元に苦労したようです。
紙の復元・制作に2年も費やしたとか。
そしてその絵具も金・銀、そして金よりも高価だった群青も使われていることもわかり、
その復元された絵の鮮やかさはまた格別です。
前回買った絵葉書にあった、「延喜加持巻」の剣の護法童子」
雲は金、剣は銀に塗られていて、その衣服にも鮮やかな彩色がされていたそうです。
そして「山崎長者巻」。
金色に輝く鉢がゆらゆらと長者の蔵を載せて飛んでゆく場面。
この場面も絵葉書かいましたね。
なかなか絵葉書ではわかりにくいのですが、この鉢の後ろにはゆらゆらと揺れるさまを現す線がかかれているんですね。
漫画チックな手法。
ここでも群青が多用されていますね。
そして着物の模様もはっきりとしています。
そのほか後になって修正された部分をもとに戻したという場面もあるようです。
「延喜加持巻」の勅使、袴の部分に注目です。
何度も通うといろいろな発見がありますね。
この話をすると、美術館の好きな仲間が一緒に行こうよ、と誘ってきたので、
また来週訪れる予定です。