MOBU'S MUSIC MAZE

音楽のこと好きなことなどよしなにほどほどに・・・

伊勢に行く(2)JAZZBAR「ふぁん」

2018-08-27 11:31:25 | 音楽が流れる喫茶&BAR
宿にチェックインして足を伸ばす。夕食を待ってる間に
時間になる。旅館につきものの和食のコース。当地の食材を
使って美味しく仕上げている。この歳になると、それほど
量はいらないし、出たものは美味しくいただくことにする。
デザートは別所に用意されており、それもバイキング形式なので、
別腹の方にはうれしい配慮。ロールケーキなどいただく。
腹八分を通り越し10分くらいになってしまう。
いけないいけない。
食後、市内のJAZZBARに出かけた。車で20分、市内の
コインパーキングに入れて店を探す。店の外装が修理中で、
看板も出ていない。ドアには営業中の札は下がっていたが
わかりにくかった。気を引き締めて、ドアを開けて中に入る。
ご夫婦で店を切り盛りしている。昭和57年開店してから今日まで
営業。長期に渡って店をされている。カクシャクとされている。
車なのでノンアルコールカクテルを・・・。というと、
オレンジ・ジュースにレモン果汁を混ぜてシェイクして出てきた。
カクテルの名前は失念したが、美味しくいただいた。
先客の御夫婦が色々飲まれていて、オーナーと話が弾んでいた。

オーディオはスピーカーが一風変わっていて、コンクリート製?か何かの
丸いエンクロージュアにJBLのLE15-Aが入っていて、ツィ―ターはパイオニア製
とか、貼ってあった。ある種年代物のオーディオ。アンプはわからなかった。
レコードも数ある様だったが、現在はCDメインで流しているようだ。

エヴァンスの10枚組の「ブルーイングリーン」というセットものから、流していた。
1955年から60年くらいまでのアルバムからチョイスされていた。BGM的に流していた
ので、それほど聴くでもなく聴いていたが、エバンスのタッチはいいですね。

ご夫婦はこちらのひとだったが、伊勢を楽しんでいってくださいと声をかけて
くださった。先に出ていかれて、一人になった。オーナーに同じものを再度
オーダーして、何か聴かれますか?と聞かれたが、アルバムリストでもない限り
これが聴きたいと思いつかない。今聴きたいものがここにないことも多い。
いつものお任せにする。

オーナーは高音質盤の一枚から
マイルス・デイヴィスの「カインド・オブ・ブルー」
CDトレイに乗せた。
ボリュームを上げてくれた。これがここのサウンドなんだ
という硬質なJAZZサウンドが流れてきた。
キャノンボールもコルトレーンも刺さる。
ここではキャノンボールが一枚も二枚も上だ。
1枚聴いてしまった。オーナーはキャノンボールが好きだとはにかみながら
いった。これはエバンスつながりでありながら、キャノンボールも
ご自身が楽しんだんだなと思った。なかなかのリスナーである。
これを潮に店を出た。隣の店はジャズ喫茶で営業していた「城」という店で
この店は退店してしまった。

今日行ったところは「ふぁん」という昔からのファンは「トリス・バー」という。
寿屋時代の栓抜きが置いてあるのには驚いたが、そういう歴史のある店だった。

オーナーは80歳を過ぎ、ご夫婦で営業されている。
長く続けてほしいものだけれど、こちらもいちげんさんで終わり、リピートは
考えにくい。時代の流れには勝てないのだ。
伊勢の片隅でこのような店は細々と時間を紡いでいた。ごちそうさまでした。

宿に車で帰り、温泉に浸かって汗を流す。明日以降台風はどうなるのだろうか・・・。

つづく。

伊勢市「ふぁん」
https://tabelog.com/mie/A2403/A240301/24010656/









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