ヘルベルト・ブロムシュテットで4本。
FM放送でフォローした。
1本目。
べストオブクラシック ブロムシュテットのブルックナー交響曲第9番
10月30日(水)午後7:30放送
1交響曲第9番ニ短調
2交響曲第4番変ホ長調「ロマンチック」第3・4楽章(以上ブルックナー)
ヘルベルト・ブロムシュテット
1バンベルク交響楽団
2024年7月11日ザンクトフローリアン修道院にて収録 97歳誕生日
2NHK交響楽団
1985年12月11日NHKホールにて収録 58歳時
ご自身の誕生日に、ブルックナーの聖地で演奏会。これも、人徳というか
ここまで頑張ったのだから、頑張った賞なのかもしれないけれど、
感慨深い。ブルックナーは生誕200年。
9番のプログラム。準備万端なお膳立て。ザンクトフローリアンの残響の
美しさは天井の高さもあるのだろう。長く伸びた響きが残りながらも
消えていく様は音楽聴いててよかったと思う。
85年58歳当時N響と共演しブルックナーの「ロマンティック」を振った
録音も放送のなかであった。やはり、若いというか元気があるというか、
その後、シュターツカペレ・ドレスデンで4番は録音も残されている。
彼はそののち、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団で全集を編んでいる。
一仕事終えてはいる。
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2本目。
10/31
19:30-21:10 NHK-FM 第2019回定期公演(北欧Ver)
シベリウス:4つの伝説曲 op.22~第2曲「トゥオネラの白鳥」
ニールセン:クラリネット協奏曲 op.57
ベルワルド:交響曲第4番 ホ長調「ナイーヴ」
伊藤圭(クラリネット)
ヘルベルト・ブロムシュテット指揮NHK交響楽団
2024年10月10日 赤坂、サントリーホール(Bプロ)
生まれ故郷方面の作曲家を集めたプログラム。端的な指揮は
この方の持ち味の様で、変に小細工しないところが潔いし
作曲家の真意を現しているようなところがあって面白かった。
ニールセンのクラ協は技巧的に難しいところもあったように
聞こえたが、N響クラリネット首席の伊藤圭氏のソリスト然と
したところはやはり一目置いた。経歴も芸大から都響、N響と
移ってきた逸材。オケの中からソリストを立てたというのも、
ブロムシュテットの意向もあるのかもしれない。
Adolf Berwald, 1796年7月23日 - 1868年4月3日)
時期的には、ロマン派辺りの年代の作曲家。
独学で作曲は学んでいたようで、他の職業と
二足の草鞋を履いていた頃もあった。
なかなか紹介されることも少ないのか、初めて
名前を伺った。生前に初演することのなかった
4番だけれど、「ナイーヴ」(無垢な)は、
ブロムシュテットのお眼鏡にかなったのか、
取り上げられて耳に届くことになった。割と
するすると耳に馴染む感じの曲調で30分程度の曲。
ブロムシュテットはサンフランシスコ響とこの曲を
録音している。
高齢にかかわらず、音楽がダレずに最後まで走る。
指揮界では稀有な存在になりつつある一人。
北欧の音楽を教えていただきありがとうございます。
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3本目
11・1
19:30-21:10 NHK-FM 第2020回定期公演
オネゲル:交響曲第3番 H.186「典礼風」
ブラームス:交響曲第4番 ホ短調 op.98
ヘルベルト・ブロムシュテット指揮NHK交響楽団
2024年10月19日 渋谷、NHKホール
【曲目】交響曲第3番「礼拝」(オネゲル)交響曲第4番ホ短調(ブラームス)
【演奏】ヘルベルト・ブロムシュテット(指揮)【収録】2024年10月19日NHKホール
【解説】舩木篤也(音楽評論家)【案内】金子奈緒
「交響曲第3番「礼拝」」(典礼風という表記もある)
オネゲル:作曲
(指揮)ヘルベルト・ブロムシュテット、(管弦楽)NHK交響楽団
(29分55秒)
~2024年10月19日(土)NHKホール~
「交響曲第4番 ホ短調 作品98」
ブラームス:作曲
(指揮)ヘルベルト・ブロムシュテット、(管弦楽)NHK交響楽団
(40分48秒)
~2024年10月19日(土)NHKホール~
「カンタータ第150番「主よ われ汝を仰ぎ望む」BWV150」
バッハ:作曲
(ソプラノ)バルバラ・シュリック、(アルト)カイ・ヴェッセル、
(テノール)ギィ・ドゥ・メイ、(バス)クラウス・メルテンス、
(合唱)アムステルダム・バロック合唱団、
(演奏)アムステルダム・バロック管弦楽団、
(指揮・オルガン)トン・コープマン
(14分34秒)
<ワーナーミュージック WPCS4715>
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オネゲルの3番「礼拝」もしくは「典礼風」を初めて聴いたのは、同じヘルベルトでも、カラヤンのほうだった。
シリアスな曲だったということは覚えている。それでもなにか聴取後は記憶に残るものがあって、
時が合うと聴いたりしていた。それほどコンサートにもかかる曲ではないと思うが、ブロムシュテットの
指揮で、同じプロを以前どこかの楽団でやっていたものを聴いたことがあったような記憶がある。
このプログラムのセットは彼のゆるぎない信仰から生み出ている曲なのかもしれない。そうでなければ
同じ曲のセットで繰り返すことはあまりないのではないかと思う。
思い出すのは、私の場合、この曲の旋律は刺さるので、記憶に残るのかもしれない。特に2楽章の美しい
流れと旋律、3楽章の金管の旋律あたりが記憶に残る。気が入っている演奏は矢張り一味も二味も違う。
後半ブラームスの4番。これはゲヴァントハウス管のアルバムを持っていた。演奏の骨子はかわらない
と思われた。足したり引いたりをあまりしない、タメも大見えも切ることなく淡々と進めるけれど、
内に秘めるブラームスの炎を大切に最後まで運んだ。彼の演奏スタイルはそういうものだ。
このプログラムが出たとき、会場に行きたかったのだけれど、10月はそれどころではなかったので、
下手すると行けない憂き目もあったので、放送録音で我慢して結果オーライだったのかもしれない。
団員さんとて彼とあと何回ご一緒できるか・・・。気合の入ったプログラムと演奏。これ以上何を
望む・・・。
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4本目
16:00-17:50 NHK-FM 第2021回定期公演
シューベルト:交響曲第7番 ロ短調 D759「未完成」
同:交響曲第8番 ハ長調 D954「グレート」
ヘルベルト・ブロムシュテット指揮NHK交響楽団
2024年10月25日 渋谷、NHKホール
短い「未完成」と長めの「グレート」7番は好きだけれど、
8番には苦手意識がある。シューマンが「天国的長さ」と
評したようにその長さに参ってしまう。今回はどうか。
未完成は長めの間があって拍手が始まる。静謐な未完成だった。
こういう深い感じが味わえる未完成はなかなかなかった。
この曲はいろいろな団体のものをかなり聞いた気がするが、
今回いいかも。
「未完成」と「グレート」は、21年にライプツィッヒ・ゲヴァント
ハウス管弦楽団とグラモフォン(グラモフォン・デビュー作とか)
にカップリングで出している。
長い芸歴の中で、音源が残せるだけの納得のいくものだったのだろう。
今回の演奏も集中してダレることなく、全ての繰り返しもやったそうだけれど
全く長さを感じなかった。これは儲けものだったけれど、
年齢を感じさせない、音楽の神様に呼ばれた指揮者なのではとおもったりした。
終演後すぐに歓声が沸いた。長く生きているといいこともある。
そんな納得のいく音楽生活だったのではないかと思ったりもした。
早くも25‐26年のプログラムが発表されている。10月は、ブロムシュテット
月間。メンデルスゾーン・シベリウス・ブラームスなどが披露される。
なんかすごいことになってきた感がある。ある意味楽しみ。