行雲流水

仏教をテーマとした記事を掲載しています。

がんばらない

2012年05月18日 | 禅の心
がんばることは、悪いことだとは思いません。

しかし、がんばることのできない人に「がんばれ」と言うことほど、酷なことはありません。

仏教の考え方の根本に、「諸法実相」があります。

つまり、自然はありのままの姿を映しているということです。

そうです。私たちもありのままに生きるしかないのです。

病気になったら、病気に。

苦しいときには、苦しみ。

死ぬ時がくれば死ぬ。

人間の苦しみは、自分の力ではどうにもならないことをどうにかしようと思うところから始まります。

自分の力でどうにかしようとしているものが自我に執着する我執です。

自我に執着して「我を張る」のが「頑張る=がんばる」です。

「頑張る」のではなく、願いに生きる「願生る(がんばる)」方が仏の教えに近いと思います。

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