行雲流水

仏教をテーマとした記事を掲載しています。

禅と自由

2012年10月12日 | 禅の心
かつて、ヒッピーとかフーテンと呼ばれる人々は、禅や道教の影響を受けていったといわれています。確かに、ヒッピーの掲げる平和主義や人道主義は禅や道教に通ずるものがあります。
 しかし、禅はあくまでも自分自身に目を向けることに重きを置いているのに対して、ヒッピーは社会に目を向けているところが大きく違うと思います。禅の主題は「自己を知る」ということなのです。若者は常に自由を求めてきました。禅の「自由」はとらわれから解放された精神的な自由です。しかし若者の求めてきた自由の多くは文字通りの自由、社会の規範や価値観からの自由なのです。
 禅は社会的な規範や礼節を大切にしています。その中で心の自由を求めていくのが禅なのです。

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