行雲流水

仏教をテーマとした記事を掲載しています。

佐々井秀嶺師の言葉

2015年10月06日 | 空海 真言宗 金剛峯寺
○私が10歳になる直前に終戦した。その日の夜、みんなが寝静まった頃に、白墨で村中の壁に書いて回ったんだ。『戦争に負けていきびだ』と。いきびとは、いい気味だという意味だ。たくさんの人が亡くなった戦争を始めたやつ、それをあおったやつに向けて書いた。いま考えても、なぜそういうことをしたのだろうと疑問に思うのですが、いわば持って生まれた反骨精神だと思う。翌日、大人たちに袋叩きにされて顔がぼこぼこに腫れあがったけども、その反骨精神はいまもずっと持ち続けている。


○日本人は、生きる力が弱くなっているね。政治家もサラリーマンみたいな顔をしていて弱々しいし、これから日本をどう背負っていくのかなと思います。若い人も、自分が何をしたらいいのかわからないし、生きる目的を持っていない。しっかりと大地に立って、汗と涙を流して働く。そういう、ど根性と使命を持った人間がいないんだ。

○私は血を売ったり、牢獄に入ったり、いろいろな経験をしてきた。そういう波をくぐり抜けてきたからこそ、使命を受けたんだ。いま思えば、龍樹はあらゆる角度から私に試練を与えていたのだと思う。それでも私は挫折しない、へこたれないから、どんなことをしても後ろに引かんやつだ、よく頑張ったということで満月の夜に龍樹が現れたわけだ。人それぞれに使命がある。使命を得るためには自分の与えられた仕事を一生懸命、真心を込めてやらなきゃいけない。金儲けでやったりしたらダメだ。そして、不正義と戦い、道をまっすぐ進む。それによって使命感が湧く。
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