昨日、10月24日、鈴鹿サーキットの練習走行で事故があり、秋谷守氏がお亡くなりになりました。
当日、ブラックゾーンのライダー井上も同じ走行枠で走っており、どうやら井上が裏ストレートを通過した直後にピット出口(当日はフル走行練習でしたが、都合によりピットは裏ストレートにある西コースピットを使用)を過ぎた辺りで事故があったようです。
ピット出口あたりでの事故となるとピットアウトするマシンと、コースを走行しているマシンとの接触というのが一番可能性が高いのですが……
ピットアウト直後のマシンとストレートをアクセル全開で走ってきているマシンとでは速度差がありすぎて、絡むと非常に危険です。
そのため、どこのサーキットでもピットアウトするに際しての取り決めがあり、鈴鹿サーキットでは、フルコースの場合はピットアウト直後は2コーナー立ち上がりまでインベタ走行、西コースの場合はピットアウト後は130Rを過ぎるまではそのままコースのアウト側を走行と決まっており、またコース走行中のライダーはピットアウトするマシンに近づくようなラインを走らないように注意する必要があります。
この後の内容はあくまで憶測なので、事実と違うようであればすみません。
井上の話では、ピットアウトするマシン有りのフラッグが出ていたということで、その直後に事故があったことから、ピットアウトするマシンと裏ストレートを走ってきたマシンとの接触の可能性が高いようです。
最近問題になっているのが、ルールを守らずにピットアウト直後にいきなりライン変更してコースを走行しているマシンと接触する、もしくは接触しかける事が結構あるということです。
しかし今回は、秋谷氏が追突されているという事の様です。
かつて全日本GP250クラスでトップグループを走っていたようなライダーがそんなミスを犯すことなど考えられません。また、コース外側に飛ばされていることからして、ストレートを走行していたライダーがピットアウトするマシンがあるにも拘わらず、コース外側ぎりぎりのラインを通ったことが原因ではないかと思われます。
これは速いか遅いか以前の問題です。
仙人も、練習走行中は走るシケインとなり、速いライダーにはかなり迷惑をかけているとは思いますが、最低限決められたルールはしっかり守り、なるべく迷惑をかけないようにしているつもりですし、また速いライダーも、レースでバトル中ならともかく練習走行のように色々なライダーが走っている状況では余裕をもってパスしてくれます。
鈴鹿サーキットの危険性、ランオフエリアが狭い箇所がある等を指摘する方もおられます。確かにそれはそうです。
しかし今回のようなケースは走行するライダーの心がけ次第で未然に防げるのでは?と思います。
秋谷氏は一線から退いた後、鈴鹿でショップをオープンし、ライディングスクールも開催したりと精力的に活動されており、また可愛いお子さんもおられたようで、直接面識はありませんが同じく鈴鹿でレースに携わるものとして、今回のことは残念でなりません。
直前には四輪レースでも死亡事故があり、そういう巡りなのか続くときには続くなぁと、レースをやっている者同士ではよく言ったりするのですが、それだけですませず、サーキット走行をするライダーは、なぜ走行をするに関しての色々な取り決めがあるのかもう一度よく考えて頂きたいと思います。
秋谷氏のご冥福を心からお祈りします。 合掌