こんにちは、モトラッド京葉 中村です!
去る今年8月、惜しまれつつも生産終了となったR nineTシリーズ。
今回はその魅力を改めて振り返りたいと思います!
ホントは、来週にでもR nineTを試乗して感想を書こうかなと構想していましたが、試乗する前に方々(ほうぼう)から「おう、ブログ書けや」と催促されるっていう。
改めて、R nineT(画像はR nineT Pure)。
BMW Motorradの創業90周年にちなんで開発され、名車・R90Sをそのデザインのルーツに持つという、正にBMW Motorradの節目を飾るに相応しい一台。
最初にR nineTが発売され、そのルックスやカスタム性の高さなどから着実に人気を集め、Pure、Scrambler、Urban G/Sとシリーズを拡大するほか、複数の限定モデルが登場するまでに至りました。
…Racerの名前が無いって?
ほら、唯一2023年を迎えずしてフェードアウトしたんで。
「んじゃぁ、そのR nineTシリーズは何故10年間も殆ど形を変えずに生き延びたのさ」という話ですが、中村の独断と偏見で「コレが支持されたんでねぇか?」と感じた部分を幾つかピックアップしましたので、お暇だったら見てって下さいな。
ココがイカすぜR nineT!その1
空冷ボクサーエンジン
※年式による仕様の違いは一旦無視で。
いやぁ、このバイクを語る上でコレは外せないでしょう。
R nineTが登場する僅か1年前(2013年)、排ガス規制への対策や性能アップなど、様々な要因からBMW Motorradの代表作であるR1200GSが水冷エンジンとなり、「空冷のボクサーエンジンもここまでかッ…」と感じた方も多いはず。
~と思いきや、R nineTに採用されるかたちで空冷エンジンがまさかの大復活。
いやねぇ、空冷エンジン特有の”おおらかさ”というか”のんびりした生き物みたいなユルさ”というか…。
乗った事がある人なら誰しもが知る空冷のあの感じが、R nineTにもちゃんとあるんですよ。
アイドリング時などに”波”というか”調子”みたいなものがあったり、スロットルをグイッと捻ると(ほんの僅かですが)一呼吸おいてから加速する様とか…。
・1,169cc
・109馬力/7,250rpm
・116Nm/6,000rpm
~などなど、数字としては別に遅いバイクでもないのですが、バイク自らが「まぁそう焦るなって~」と訴えてくるような挙動に癒されます。
迂闊に捻ると結構豪快な加速をしますけどね。
そしてこのゴチャゴチャした洗車しづらいいにしえのメカ感が中々そそるでしょう?そうでしょう?
加えてもう一つ、ほらほら、ご覧になって…?
コレですよ、コレぇ!
エンジンを動かすのに必要な空気の流れを可視化したようなこのデザインッ!
こういう遊び心をさりげなくデザインに落とし込むハイセンスさ、これは正直カッコ良い。
~誰か今「昔そういうバイクあったわ」とか言った?
ココがイカすぜR nineT!その2
露骨に左右非対称
バイクを眺めたり撮ったりする時、殆どの人はマフラーが見える向きから眺めると思います。
理由は単純、マフラーって見た目に大きく影響するから。
逆に、マフラーが見えない方からバイクを眺めると、どうしてもサッパリし過ぎているというかスカスカというか、そんな風に感じてしまう人が多いはず。
こういう時、ショートタイプやセンターアップマフラーが羨ましい…。
ところがどっこい、上の2枚の画像をご覧下さい。
車体の左側はマフラーがガッツリ見えていますが、それ以外は割とスッキリしています。
対して右側は、マフラーこそ見えない代わりにタンク下のインテークカバーがマフラーに負けない存在感を放ち、リアのスイングアーム(片持ち)が車両左側には無い”色々と詰まったメカ感”を演出!
このレイアウトのおかげで何処から眺めてもオイシいアングルになるという、正にR nineTマジック。
ココがイカすぜR nineT!その3
名前
改めてまじまじと名前を見ると、90(ナインティ)とアラビア数字で書かずに、nineとTで”ナインティ”と読ませるそのセンスに脱帽。
・声に出して読めば「あぁ、R90Sの流れを汲むんだな」とすぐ分かる。
・文字で書くと全然違うので、「あくまで別の車両です」と認識出来る。
中にはあるんですよ、同じ名前で全然違うバイクとか、そもそも車とバイクで同じ名前だったりとか。
・オートバイの名前にしては(排気量とか)数字が一切無いので、なんだか新鮮味がある。
数字が無くてもアレとかコレとかは、新鮮を通り越して奇天烈。
・大文字と小文字ではっきり分けているのですごく読みやすい。
いやぁ、このネーミングセンスは中々隙が無いですよ、ホントに。
正規ディーラーだからって露骨にヨイショしてるわけではなく、本心ですよ?
BMWの中でも、ストリートとカーブを合体させた造語らしい”スカーバー”は「”ス”しかストリート要素無いじゃん」と思ったりしてますし。
まぁ、肝心の車両はぶっ飛んでて大好きですけど。
さぁ、そんなオシャレ番長ことR nineT。
只今モトラッド京葉にある在庫の中で、中村が勝手に推している車両を2台ピックアップ!
※2024年2月現在、両方とも売り切れとなりましたが、参考程度に画像等はそのまま載せます。売約御礼!
勝手におススメ車両・その1
R nineT ビレットパックシャドウⅡ装着車
2,685,000円(消費税、諸費用込み)
R nineTシリーズの旗艦モデルで、標準装備でワイヤースポークホイールを履いていてクラシカル!
~と思いきやSS顔負けのゴツい倒立フォークやラジアルマウントのブレーキキャリパーで武装していたりと、レトロっぽいデザインなのに走りは現代的且つスポーティというユニークでクールな一台。
しかもモノブロックキャリパーですぜ…?
そしてステップやレバー、ミラーなどはオプションのアルミ削り出しパーツに交換し、質感と操作感を更にアップ!
で、更に特記したいのはココですよ、ココ。
SS顔負けのゴツい倒立フォークやラジアルマウン
ハイ、スミマセン、ハイッ、…エエ、スミマセンッ…。
えー、改めて…。
このホイール、一般的なワイヤースポークホイールと比べて形が少し変わってるのに気付きましたでしょうか?
実はコレがすごいところで、
「絵ぇ下手だな(笑)」って?
百も承知だよッ!
普通のワイヤースポークホイールは上の絵のような構造になっていて、要はリムに穴が開いています。
そうなると空気が抜けてしまう為、タイヤと一緒にチューブを履かせる必要があります。
で、さっきのR nineTのホイールを見ると…、
リムの内側に突起を設けて、そこにスポークを引っ掛けるような構造になっています。
その為リムに穴は無く、チューブレスタイヤが履ける構造にッ…!
・ワイヤースポークならではの見た目とクッション性
・キャストホイールのようにチューブレスタイヤが履ける
~という、正に”オイシイとこ取り”のようなホイール。
この形状のホイール、もっと普及してくれませんかね。
勝手におススメ車両・その2
R nineT Urban G/S
2,413,000円(消費税、諸費用込み)
読んで字のごとく、”都会的なG/S”。
まぁそりゃそうですよ、ロードスポーツであるR nineTをベースにG/Sを思わせるデザインを与えた車両なのですから。
カタチや名前こそG/Sですけど、言ってしまえば車両自体はスクランブラーと同じ生い立ちですからね。
でも、でもですよ。
このメーターバイザーやフェンダーの形状など、見れば見るほどR80G/Sの要素を上手く取り込んでいて、なんとまぁ古めかしくてオシャレなことかッ…!
下のリンク先を見て頂きたいのですが、
ホンダ・XL250R
スズキ・ハスラー
カワサキ・250TR
これらを見た後に下の画像を見ると。
~ほら、めっちゃお友達。
他のR nineTシリーズは”クラシカル”なんですが、このUrban G/Sだけは「どの時代から迷い込んだんすか…」と問いかけたくなるような、ネオレトロというよりもただレトロな佇まいがもう秀逸。
それなのに、足回りやライト、フェンダーなどの外装を除けば他のR nineTシリーズと大差無いっていう不思議。
センス次第では、ちょっとしたカスタムだけでガラッと印象が変えられるという好例ですな。
繰り返しとなりますが、既に製造を終えているR nineTシリーズ。
今後の在庫は減る一方となりますので、お問い合わせはお早めにどうぞ!
モトラッド京葉
TEL:047-396-8412
以上、中村でした!