こんにちは、モトラッド京葉 中村です!
今回は、今月中頃に入荷した新車の紹介を致します!
カウルという虚飾を廃し、走行風と四季折々の香りをその身に浴び、
滑らか且つ逞しいボクサーエンジンの鼓動との対話を愉しむ…。
そう、我らライダーの為のプレミアムなバイク、R1250R…!
「…コイツ酔っぱらってんの?」って?
モチロン素面(しらふ)ですとも。
2023年のR1250Rには”アイスグレー”なる色が採用されまして、
一般公開された当初からコレの実物を一度見てみたかったんですよねぇ…。
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今年の頭に一般公開された時の画像。
ほら、この
・フォークのアウターチューブにくっついた反射板
・タンクのBMWエンブレム(青)と、その下に見える"R"の赤色ロゴ
~上記2点以外に全く色味を感じさせない、
無機質なことこの上ない見た目がステキじゃないですか。
まぁ、上の画像はメーカーが公開した事前資料ですので、
「実際の製品とは多少異なる場合があります」的なものを覚悟していたのですが…、
良いねぇ、見事に画像そのまんまじゃないですかッ!
「どうせアウターチューブを金色にしてくるぜ」とか邪推していましたが、もう望外です、最高。
一応あちこちから見回してみましたが、
・BMWエンブレムと赤いRのロゴ
・フロントフォークの反射板
・ナンバープレート下の赤い反射板※外してはいけません。
~くらいしか色が見当たらない。
ん~、このモノトーンな感じ、たまらん…!
さぁ、折角ですし細部を見てみましょう。
実はカバーの形状がRSと異なる燃料タンク。
リア側を大胆にシェイプすることでメリハリを効かせ、
Rだけの独自のスタイリングを獲得しました!
ちなみに容量は18Lで、メーカー公称値の燃費(21.05km/L)で計算すると
最大378.5kmも走行出来るそうで。
21km/Lは無理でしょうけど、かつて存在した試乗車のR1250Rは
大体18~19km/Lくらいは走った覚えがあるので、
まぁ300kmは余裕で走れるでしょう。
そしてBMW Motorradの象徴たるボクサーエンジン。
「今年はBMW Motorradの100周年記念!」とよく言いますが、
それと同時にボクサーエンジンとシャフトドライブも100周年ですので覚えといて下さい。
・トルクモリモリで発進と加速が楽ちん。
・そこそこ回るので、実は結構速い。
・見た目とは裏腹、そんなに熱くない。
~等々、実用性もFUNな要素も兼ね備えた、隙の少ない堅実なつくりが売り。
数少ない欠点としては、「押し引きの時にシリンダーヘッドを蹴っ飛ばす」という点くらいでしょうか。
まぁ、これらは2019年のR1250Rにも共通するお話で、本題はここから。
何せ快適性や電子制御のアップグレードに余念のないBMW Motorrad、
同じR1250Rでも2019年と2023年とでは大きく違うのですよ。
ヘッドライトのLED化!
2020年にF900Rで初採用され、続けて2021年にS1000RとG310Rがこの顔となり、
そこから丸一年ハブられてたの熟成を経て、今年からR1250RもLED顔になりました!
いやぁ、何度見ても透明感ある近未来的なデザインがたまらんのぅ…!
そしてLED顔になったと同時にDRL(デイタイムライディングライト)の機能が追加され、
(昼間であれば)光らせ方を変えて表情の違いを楽しめるようにもなりましたよ。
あと、忘れてはいけないのがアダプティブヘッドライト!
コーナーの状況に応じてライトの照射範囲を制御し、
真正面ではなくコーナーの先の方を照らしてくれるという頼もしい機能。
2023年になってからR1250Rにもこの機能が搭載されました!
~まぁ今紹介しているこの個体にはアダプティブヘッドライトなんてモン無いんですけどね。
…おや。
次にフロントフォーク。
BMW Motorrad自慢のDynamic ESAが搭載され…ていない!!
※画像では見えませんが、トップキャップに配線がくっ付いていません。
っおぉぅ…?
まぁアレだ、フォークがフツーのものだとしてもリアショックは…!
超アナログ。
ノブを回して減衰いじくれますよ。
ステキ。
ほ~ら、スイッチボックスをご覧下さい。
ABSの切り替えスイッチの下にサスペンションの絵が無く、
挙句クルーズコントロールもどこかへ消えました。
なんだコイツは…、R nineTが水冷にでもなったのか…?
これだけに留まらず、
キーレス無ぇ、(シート)ヒーター無ぇ、
クイックシフター(ギアアシスタントプロ)ありゃしねぇ!
※いずれも2023年のR(ボクサー)シリーズでは基本的に標準装備。
何を隠そう、R1250RやRSは2019年の登場以来
グレードがプレミアムラインしか存在しなかったのですが、
2023年に”ベース”なるグレードがしれっと追加されました。
ベースグレード自体は、昔からR1250GSやS1000RR/R等様々な車両に設定はされています。
このベースグレード、BMW自慢の電子制御をはじめとした様々な装備を省きまくってるうえに
”受注生産モデル”でもある為、市場に出てくることはまず無いレアバイク。
そりゃぁ、「通常のモノより納期が遅くて簡素です」なんてバイク、
フツーの人は欲しがらないでしょうよ。
いや、こういうモノが好きな人は欲しがるかもしれない。
モチロン、上で紹介した装備以外にも省かれているところはまだありまして、
サイレンサーがテカテカしていない。
汚れによる”くすみ”とか気にしなくて良いから楽だぜ。
ナビホルダーが無い。
※取り付けていないのではなく、ホントに無いです。
まぁナビとか見ないし、そもそもスマホ持ってないし(中村談)。
加えて洗車などに便利なセンタースタンドや、
2023年に各車両で導入された空気圧センサーも省略されるという有様。
※一応繰り返しますが、コレ2023年7月現在最新の受注生産車両です。
車両価格:1,713,000円(税込み)
※2023年当時の新車価格。2024年現在ベースグレードは存在しません。
この怪しさ満点のR1250R、2024年5月現在売り切れとなってしまいましたが、
人とは違うマニアックな車両をお探しの方は探してみてはいかがでしょうか。
~まぁ売ってないでしょうけど。
以上、中村でした!