【報道の質】WSJ日本語版の田中由香記者の「日本と中韓の対立激化」という記事を読むと、ニュースの速さを競うだけの日本メディアと「調査報道」の差がくっきりする。
http://jp.wsj.com/World/China/node_516463?mod=MostPopularBlock
<ソウル大学校国際大学院の朴熙教授は「両サイドがとても怒っており、感情的で不満を募らせている」としたうえで、「われわれはこの政治的混乱が終わるのを待って、問題解決のための新たなきっかけを探らねばならない」と述べた。
朴氏によると、慰安婦だったと名乗り出た女性は現在60人ほど存命しており、彼女達の要求は、首相による公式な謝罪と、日本大使による被害女性の戸別訪問といった象徴的な行い、そして特に政府による直接の賠償の3点だと説明する。2007年の米議会調査局の報告書は、慰安婦として働いた女性は5万~20万人にのぼったと推測している。>
< 内閣官房長官だった穏健派の河野洋平氏が行った、河野談話として知られる1993 年の謝罪の見直し、撤回を求める訴えは、広範囲に及ぶナショナリズムの台頭を反映している。中央大学の歴史学教授で従軍慰安婦問題に詳しい吉見義明氏は、多くの政治家が今、中国と韓国に対してタカ派の立場をとることで票をかせげると考えていると指摘し、非常に懸念していると話す。>
1992年1月の宮澤訪韓の直前に、吉見教授が資料を提供し、朝日の辰濃記者が「慰安婦に軍の関与」と書いたのが「慰安婦問題」の始まりで、よく調べもせず「河野談話」で玉虫色の決着をはかったのが、今日の事態を招いたものだ。この吉見義明という人物こそ、不確実な資料で世を惑わせた学者なのである。
http://www.amazon.co.jp/吉見-義明/e/B001H9XS52/ref=ep_sprkl_at_B001H9XS52?pf_rd_p=97771349&pf_rd_s=auto-sparkle&pf_rd_t=301&pf_rd_i=吉見義明&pf_rd_m=AN1VRQENFRJN5&pf_rd_r=91A1B2539D664342934D
名乗り出た慰安婦第1号の金学順という女性は満州吉林省生まれの朝鮮人である。14歳の時養母にキーセンに売られたが、朝鮮では若すぎて営業許可が下りないので満州にわたり軍の慰安婦になった(1941年)。中国語ができたので、中京軍のスパイをやっていたが、日本軍将校につかまり慰安所にいれられた。4ヶ月後に脱走したという。
秦郁彦「慰安婦と戦場の性」(新潮選書)が要約している第一号の「アナムネーゼ」だが、見るからにウソである。
「現在60人ほど存命している」慰安婦のただの1人でよいから、客観的資料や証人がいる症例を明らかにしてほしいものだ。少なくとも「朝日」にはその責任がある。
第2例の文玉珠は「3年足らずで2万余円の貯金ができ、5千円を実家に仕送り」したという。「性奴隷」ならこんなことはない。千円あったら土地付の家が一軒買えた時代だ。(秦上掲書より)
日本メディアの無責任な報道が、韓国や北朝鮮政府の政治的立場を強め、強腰になった相手が竹島の実効支配をつよめ、これに乗じて中国政府が尖閣問題で居丈高になり、政府の不適際でさらに問題がこじれ、憤慨した日本国民の多くが右傾化しているのが現状だ。それはWSJが指摘するとおりである。
「中国」新聞には書籍広告がさっぱり載らなくなったが、「産経」には右派の本の広告が連日のように載るようになった。きちんとした証拠に基づく主張なら、右でも左でもかまわないが、感情的に流され、実証も論証もなくある政治的立場に依拠するのは危険な徴候だと私は思う。
http://jp.wsj.com/World/China/node_516463?mod=MostPopularBlock
<ソウル大学校国際大学院の朴熙教授は「両サイドがとても怒っており、感情的で不満を募らせている」としたうえで、「われわれはこの政治的混乱が終わるのを待って、問題解決のための新たなきっかけを探らねばならない」と述べた。
朴氏によると、慰安婦だったと名乗り出た女性は現在60人ほど存命しており、彼女達の要求は、首相による公式な謝罪と、日本大使による被害女性の戸別訪問といった象徴的な行い、そして特に政府による直接の賠償の3点だと説明する。2007年の米議会調査局の報告書は、慰安婦として働いた女性は5万~20万人にのぼったと推測している。>
< 内閣官房長官だった穏健派の河野洋平氏が行った、河野談話として知られる1993 年の謝罪の見直し、撤回を求める訴えは、広範囲に及ぶナショナリズムの台頭を反映している。中央大学の歴史学教授で従軍慰安婦問題に詳しい吉見義明氏は、多くの政治家が今、中国と韓国に対してタカ派の立場をとることで票をかせげると考えていると指摘し、非常に懸念していると話す。>
1992年1月の宮澤訪韓の直前に、吉見教授が資料を提供し、朝日の辰濃記者が「慰安婦に軍の関与」と書いたのが「慰安婦問題」の始まりで、よく調べもせず「河野談話」で玉虫色の決着をはかったのが、今日の事態を招いたものだ。この吉見義明という人物こそ、不確実な資料で世を惑わせた学者なのである。
http://www.amazon.co.jp/吉見-義明/e/B001H9XS52/ref=ep_sprkl_at_B001H9XS52?pf_rd_p=97771349&pf_rd_s=auto-sparkle&pf_rd_t=301&pf_rd_i=吉見義明&pf_rd_m=AN1VRQENFRJN5&pf_rd_r=91A1B2539D664342934D
名乗り出た慰安婦第1号の金学順という女性は満州吉林省生まれの朝鮮人である。14歳の時養母にキーセンに売られたが、朝鮮では若すぎて営業許可が下りないので満州にわたり軍の慰安婦になった(1941年)。中国語ができたので、中京軍のスパイをやっていたが、日本軍将校につかまり慰安所にいれられた。4ヶ月後に脱走したという。
秦郁彦「慰安婦と戦場の性」(新潮選書)が要約している第一号の「アナムネーゼ」だが、見るからにウソである。
「現在60人ほど存命している」慰安婦のただの1人でよいから、客観的資料や証人がいる症例を明らかにしてほしいものだ。少なくとも「朝日」にはその責任がある。
第2例の文玉珠は「3年足らずで2万余円の貯金ができ、5千円を実家に仕送り」したという。「性奴隷」ならこんなことはない。千円あったら土地付の家が一軒買えた時代だ。(秦上掲書より)
日本メディアの無責任な報道が、韓国や北朝鮮政府の政治的立場を強め、強腰になった相手が竹島の実効支配をつよめ、これに乗じて中国政府が尖閣問題で居丈高になり、政府の不適際でさらに問題がこじれ、憤慨した日本国民の多くが右傾化しているのが現状だ。それはWSJが指摘するとおりである。
「中国」新聞には書籍広告がさっぱり載らなくなったが、「産経」には右派の本の広告が連日のように載るようになった。きちんとした証拠に基づく主張なら、右でも左でもかまわないが、感情的に流され、実証も論証もなくある政治的立場に依拠するのは危険な徴候だと私は思う。
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