【Oリング・トラブル】10月27日の「中央日報」が国産ロケット打ち上げ時のトラブルを報じた。
http://japanese.joins.com/article/078/162078.html?servcode=300§code=330
液体ヘリウムを注入するダクトのOリングが「損傷した」という。各種バルブの開閉をヘリウムの圧でおこなっているとのこと。液化ヘリウムは沸点が-269℃もあり、普通のゴム製Oリングなら弾性を失い、機能を果たさなくなる。
ロシアのロケットとアメリカのロケットに細部の違いはあっても、基本的な構造は同じだろう。
一段目ロケットは巨大な円筒形をしている。この円筒は推進用固体燃料の容器で、何個かの円筒が接合してあり、接合部には各2本の、直径が何mもあるゴム製Oリングがかませてある。1986年1月29日、スペースシャトル・チャレンジャー1号の大爆発で、ハワイ出身の日系二世宇宙飛行士エリック鬼塚が死亡したが、あれはケネディ宇宙センターの打ち上げ時の異常気温低下のため、Oリングの弾性が失われて、燃料漏れが生じ、打ち上げ時の炎が引火したのが原因である。
韓国の打ち上げ延期も、これに近い、深刻なトラブルが発見されたのが原因であろう。大統領選を間近に控え、たぶん政府はメディアに真相を明らかにしないのであろう。
29日の記事によると、ロケットの一段目はロシア製で「内部構造は機密」という契約で購入できたものだそうだ。
http://japanese.joins.com/article/115/162115.html?servcode=100§code=120
「2000億ウォン」(約143億円)がパーになったと嘆いている。初めは「Oリングはウクライナ製」と書いていたのに。
この記事をよく読むと「Oリングはコイン大」と書いてあるが、「韓国人技術者が取り替えることもできない」ともある。
しかし契約は契約で、「不平等条約だ」などといっても国際社会は相手にしないだろう。
本当に「コイン大」のOリングだろうか?と疑う。
要するに、ロシアから運んできて、ロシア人技術者が作業し、「韓国で打ち上げてもらう」だけの話のようだ。
液化ヘリウムを注入するだけなら、タンクに弁を設ければよいので、Oリングは必要ない。Oリングが必要になるのは、管か円筒の接合部だけである。
新聞記者もロケット実物を見学したこともなく、内部を見たこともないので、「政府発表」をそのまま記事にしているのだろう。
日本の種子島に見学に行けばよいのに…
しかし上手く成功していたら、「韓国ロケット初の発射成功!」と大々的に報じたのでしょうな。
なお、R.P.ファインマン「困ります、ファインマンさん」(岩波現代文庫)を読みなおしてみたら、チャレンジャー1号のOリング事故については間違っていなかった。が、話にオチがあって、空軍のクティナ技術大将は「Oリング問題」に気づいていたが、わざと外部の物理学者に指摘させるためにファインマンを大統領委員会に起用したのだ、と書いてあった。
http://japanese.joins.com/article/078/162078.html?servcode=300§code=330
液体ヘリウムを注入するダクトのOリングが「損傷した」という。各種バルブの開閉をヘリウムの圧でおこなっているとのこと。液化ヘリウムは沸点が-269℃もあり、普通のゴム製Oリングなら弾性を失い、機能を果たさなくなる。
ロシアのロケットとアメリカのロケットに細部の違いはあっても、基本的な構造は同じだろう。
一段目ロケットは巨大な円筒形をしている。この円筒は推進用固体燃料の容器で、何個かの円筒が接合してあり、接合部には各2本の、直径が何mもあるゴム製Oリングがかませてある。1986年1月29日、スペースシャトル・チャレンジャー1号の大爆発で、ハワイ出身の日系二世宇宙飛行士エリック鬼塚が死亡したが、あれはケネディ宇宙センターの打ち上げ時の異常気温低下のため、Oリングの弾性が失われて、燃料漏れが生じ、打ち上げ時の炎が引火したのが原因である。
韓国の打ち上げ延期も、これに近い、深刻なトラブルが発見されたのが原因であろう。大統領選を間近に控え、たぶん政府はメディアに真相を明らかにしないのであろう。
29日の記事によると、ロケットの一段目はロシア製で「内部構造は機密」という契約で購入できたものだそうだ。
http://japanese.joins.com/article/115/162115.html?servcode=100§code=120
「2000億ウォン」(約143億円)がパーになったと嘆いている。初めは「Oリングはウクライナ製」と書いていたのに。
この記事をよく読むと「Oリングはコイン大」と書いてあるが、「韓国人技術者が取り替えることもできない」ともある。
しかし契約は契約で、「不平等条約だ」などといっても国際社会は相手にしないだろう。
本当に「コイン大」のOリングだろうか?と疑う。
要するに、ロシアから運んできて、ロシア人技術者が作業し、「韓国で打ち上げてもらう」だけの話のようだ。
液化ヘリウムを注入するだけなら、タンクに弁を設ければよいので、Oリングは必要ない。Oリングが必要になるのは、管か円筒の接合部だけである。
新聞記者もロケット実物を見学したこともなく、内部を見たこともないので、「政府発表」をそのまま記事にしているのだろう。
日本の種子島に見学に行けばよいのに…
しかし上手く成功していたら、「韓国ロケット初の発射成功!」と大々的に報じたのでしょうな。
なお、R.P.ファインマン「困ります、ファインマンさん」(岩波現代文庫)を読みなおしてみたら、チャレンジャー1号のOリング事故については間違っていなかった。が、話にオチがあって、空軍のクティナ技術大将は「Oリング問題」に気づいていたが、わざと外部の物理学者に指摘させるためにファインマンを大統領委員会に起用したのだ、と書いてあった。
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