【ハシリグモ】
7/18メルマガで取り上げた巨大グモが「キシダグモ」科の「イオウイロハシリグモ」と判明しました。国利科学博物館名誉顧問(人類学者)馬場悠男先生を経由して、小野展嗣(国立科学博物館動物部主任研究官)先生のご意見が届きました。『クモ学:摩訶不思議な八本足の世界』(東海大出版会)の著者です。この本は写真、図解、参考書、索引、クモ分類表が整っていて日本語のクモ学の入門書としてすぐれていると思います。
<お写真で拝見する限り、ハシリグモ科のイオウイロハシリグモのように見えます。この種は、
色彩に変異があります。成虫だと体長(脚を取ったからだの長さ)は25mmくらいになります。網を張らず、草むらを歩き回る狩猟性の種です。>とのこと。ご教示ありがとうございました。
八木沼健夫『原色日本クモ類図鑑』調べたとき、イオウイロハシリグモもチェックしただが、無紋のものが「標準種」として載っており、こんな特徴的な紋様を腹部に持つものは「色彩変異」として隅っこにちょこっと載っていたので見落とした。
武田ブログには沖縄固有種のオオアシダカグモではないか、という書き込みもありましたが、
http://kakureobi.sakura.ne.jp/okinawa/oohasirigumo.htm
これは脚端に白い帯があり、私が見たクモとは違うようだ。問題のクモの写真を再掲する。
メスの体長が18~28ミリとあり、これはほぼ30ミリあるので、これがメスとするとサイズは一致しする。この状態で第1脚先端から第4脚先端まで、7cmはあり巨大さにびっくりした。ともかくこれまで見たクモのなかで、最大のものだ。8眼のうち、後列の内側2個が巨大でふたつ目のように見える。
英語のクモの本によると、科名はPsaurideで英語では「Nursery-web spider」と呼ぶとある。卵囊を口にくわえて運び、保育するところから来ているようだ。なんで同じ学名が日本語では「キシダグモ」になっているのかよくわからない。
クモは醜くて、気持が悪いから敬遠されるのか、まだまだ未知の部分が沢山ある分野だと思う。それでセアカゴケグモが進入したりするとパニックが起きるのであろう。
そういえばクモ糸の遺伝子を利用して、バイオ技術で防弾チョッキを作る話はその後どうなったのであろうか。
7/18メルマガで取り上げた巨大グモが「キシダグモ」科の「イオウイロハシリグモ」と判明しました。国利科学博物館名誉顧問(人類学者)馬場悠男先生を経由して、小野展嗣(国立科学博物館動物部主任研究官)先生のご意見が届きました。『クモ学:摩訶不思議な八本足の世界』(東海大出版会)の著者です。この本は写真、図解、参考書、索引、クモ分類表が整っていて日本語のクモ学の入門書としてすぐれていると思います。
<お写真で拝見する限り、ハシリグモ科のイオウイロハシリグモのように見えます。この種は、
色彩に変異があります。成虫だと体長(脚を取ったからだの長さ)は25mmくらいになります。網を張らず、草むらを歩き回る狩猟性の種です。>とのこと。ご教示ありがとうございました。
八木沼健夫『原色日本クモ類図鑑』調べたとき、イオウイロハシリグモもチェックしただが、無紋のものが「標準種」として載っており、こんな特徴的な紋様を腹部に持つものは「色彩変異」として隅っこにちょこっと載っていたので見落とした。
武田ブログには沖縄固有種のオオアシダカグモではないか、という書き込みもありましたが、
http://kakureobi.sakura.ne.jp/okinawa/oohasirigumo.htm
これは脚端に白い帯があり、私が見たクモとは違うようだ。問題のクモの写真を再掲する。
メスの体長が18~28ミリとあり、これはほぼ30ミリあるので、これがメスとするとサイズは一致しする。この状態で第1脚先端から第4脚先端まで、7cmはあり巨大さにびっくりした。ともかくこれまで見たクモのなかで、最大のものだ。8眼のうち、後列の内側2個が巨大でふたつ目のように見える。
英語のクモの本によると、科名はPsaurideで英語では「Nursery-web spider」と呼ぶとある。卵囊を口にくわえて運び、保育するところから来ているようだ。なんで同じ学名が日本語では「キシダグモ」になっているのかよくわからない。
クモは醜くて、気持が悪いから敬遠されるのか、まだまだ未知の部分が沢山ある分野だと思う。それでセアカゴケグモが進入したりするとパニックが起きるのであろう。
そういえばクモ糸の遺伝子を利用して、バイオ技術で防弾チョッキを作る話はその後どうなったのであろうか。
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