【ご質問へ】
伊方原発=松山市の宮住さんから
<伊方原発が1~7万年に起きる阿蘇火砕流を想定し、運転差し止めの仮処分を下しました。期限が9月30日までとはみみっちい話ですが。愛媛県には鬼界カルデラの火山灰が1㍍も積もっており、数万年レベルだと日本列島に原発適地はないでしょう。科学者として先生は、この判断をどうお考えでしょうか?ご高見をうかがいたいです。>
というメールをいただいた。
これについては「買いたい新書」No.312:鎌田浩毅「西日本大震災に備えよ:日本列島大変動の時代」(PHP新書)の書評の中で私の意見も表明しておいた。
http://www.frob.co.jp/kaitaishinsho/book_review.php?id=1457660141
はっきりしているのは、鹿児島湾の南方沖海底にある「鬼界カルデラ」が約7,300年前に巨大噴火を起こし、南九州の縄文文化を壊滅させた噴火口の名残であること、2011年の東日本大震災の時に、北米プレートユーラシア・プレートの間に約5mのズレが生じたことだ。
このずれが伊方原発のある中央構造線や南海プレートにどういう影響を与えるか、あるいはその頻度について、私は断定できないが、当然影響があるものと見なすのが当たり前だろう。マーフィの法則に「起こる可能性のあることは起こる」というのがある。鬼海カルデラ噴火も南海地震もいつかは来ると思う。原発を抱える自治体の住民は、当然その覚悟をしておくべきだろう。
使用済み核燃料の再処分問題は、いまだに処理工場の設置場所が決まらない。青森県六ヶ所村が過去にどれほど悲惨な歴史を味わったかを知れば、これ以上の負担はかけられないだろう(本田靖春『村が消えた』、講談社文庫、2013/3)。
北朝鮮との関係が緊張度を増しているが、若杉洌『原発ホワイトアウト』(講談社、2013/9)が指摘したように、北朝鮮が佐多岬半島の付け根にある伊方原発を、ミサイルまたは特殊工作員により爆破したら、瀬戸内海と豊後水道は航行不能になるのではないか?
小泉純一郎元首相が「原発ゼロ」のための立法を考えているそうだが、期待したい。
「記事転載は事前に著者の許可が必要です。必ずご連絡いただきますようお願いいたします」
伊方原発=松山市の宮住さんから
<伊方原発が1~7万年に起きる阿蘇火砕流を想定し、運転差し止めの仮処分を下しました。期限が9月30日までとはみみっちい話ですが。愛媛県には鬼界カルデラの火山灰が1㍍も積もっており、数万年レベルだと日本列島に原発適地はないでしょう。科学者として先生は、この判断をどうお考えでしょうか?ご高見をうかがいたいです。>
というメールをいただいた。
これについては「買いたい新書」No.312:鎌田浩毅「西日本大震災に備えよ:日本列島大変動の時代」(PHP新書)の書評の中で私の意見も表明しておいた。
http://www.frob.co.jp/kaitaishinsho/book_review.php?id=1457660141
はっきりしているのは、鹿児島湾の南方沖海底にある「鬼界カルデラ」が約7,300年前に巨大噴火を起こし、南九州の縄文文化を壊滅させた噴火口の名残であること、2011年の東日本大震災の時に、北米プレートユーラシア・プレートの間に約5mのズレが生じたことだ。
このずれが伊方原発のある中央構造線や南海プレートにどういう影響を与えるか、あるいはその頻度について、私は断定できないが、当然影響があるものと見なすのが当たり前だろう。マーフィの法則に「起こる可能性のあることは起こる」というのがある。鬼海カルデラ噴火も南海地震もいつかは来ると思う。原発を抱える自治体の住民は、当然その覚悟をしておくべきだろう。
使用済み核燃料の再処分問題は、いまだに処理工場の設置場所が決まらない。青森県六ヶ所村が過去にどれほど悲惨な歴史を味わったかを知れば、これ以上の負担はかけられないだろう(本田靖春『村が消えた』、講談社文庫、2013/3)。
北朝鮮との関係が緊張度を増しているが、若杉洌『原発ホワイトアウト』(講談社、2013/9)が指摘したように、北朝鮮が佐多岬半島の付け根にある伊方原発を、ミサイルまたは特殊工作員により爆破したら、瀬戸内海と豊後水道は航行不能になるのではないか?
小泉純一郎元首相が「原発ゼロ」のための立法を考えているそうだが、期待したい。
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