ある宇和島市議会議員のトレーニング

阪神大震災支援で動きの悪い体に気づいてトレーニングを始め、いつのまにかトライアスリートになってしまった私。

【制度の問題】難波先生より

2012-10-14 22:52:42 | 難波紘二先生
【制度の問題】医師専用掲示板M3を見ると、森口の精神状態に関して「妄想がある」、「精神科受診が必要」という声が多い。
 これと関連して、東京医科歯科大学には「医学部」に看護学科があり、4年で出て修士課程に2年行くと、医師と同じく6年修業したことになり、どちらも「医学部卒」だから、世間からは医師と間違われる。
これは理学部卒でも医学研究科の博士課程大学院に行き、4年間研究し、「医学博士」の学位をとると、世間からお医者様と勘違いされるのと同様である。


 (なお、森口は東大から博士(学術学)の称号をえている。論文審査委員長は、あの児玉龍彦。審査委員には医科歯科の佐藤千史も入っている。http://gazo.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/gakui/cgi-bin/gazo.cgi?no=216833 )
学術学博士というのは、医学でも理学でも、工学でも、文学でも、教育学でも法学でも経済学でもない、てこと。要するに先端研が出そうとするとそういう名前になる。

 これが森口の「医者妄想」を育てたのではないか、そもそも世間に間違われるような学内制度を持っていることが問題だ、という指摘があった。道理だと思う。

 文科省が「大学院重点化政策」を打ち出して、教員・研究者の本籍を大学院におき、学部の教育は「兼務」にした。これが契機になり。大学院の講座の名前は従来の学問とはぜんぜん違うものになった。
これは大学によりぜんぶ異なり、世間からはさっぱりわからない。これもニセ教員、ニセ研究者がはびこる原因のひとつだ。名刺なんかではまったくわからない。実地に研究室を訪問しないと、本当にそこにいるかどうかも確認できない。

 それと、従来の「教授/助教授/講師/助手」という4職名をやめて、「教授/准教授/助教」の3種にしたこと。准教授=助教授+講師で、助教=助手なのだが、一般の人には通じない。「助教とは助教授のことか」と思ってしまう。「准教授とは非常勤の教授のことか」と思う。何のことはない英語のAssociate Professorの下手な日本語訳である。
 さらに「特任」という名称をつけた職を新設した。これも世間にはわからない。医学部では「臨床教授」というのもある。ほんと、素人にはさっぱりわからないだろう。

 研究業績(論文の数)がないので、正規の教授にはできないが、知名度などで人寄せパンダになれる有名人を雇うときに、「特任教授」にするケースが多い。中には停年後の雇用延長でなるケースもある。財務省とか、自治省出身で大学教授になっているタレントもどきがいっぱいいる。あれは全部教授会に出席できない「特任教授」だ。
 しかし、世の中は「非常勤講師」(昔は教授でも他の大学で講義する場合には、そう呼ばれた)というと格落ちに思うが、「特任」とつくと何か特別に偉いように思うから、おかしい。
 それで、「特任」を乱発して、「特任準教授」、「特任助教」、「特任研究員」までつくった。実態は時間給の臨時雇いだ。
 つまり森口が「妄想」を抱いて、世の中をだませるような制度を作った方にも、一端の責任がある。それは文科省の責任だ。

 森口は医師でないのだから、1.医師と紛らわしい名称を用いてはならない、2.医行為を行ってはならない。このどれかに違反すれば立派に医師法第17条違反である。ニセ医者となる。
また看護学科卒だから、臨床検査技師の免許がない。従って採血、細胞の採取およびそれらの検体検査もできない。
 つまり看護師資格で、「臨床試験」に参画できるわけがない。よって本人は自意識では「医師」である、あるいは「医師と対等である」と思っているのであろう。

 M3に面白いデータがあった。看護学科時代に森口は刑事政策に関する懸賞論文で2年連続して、入選しているのである。これはひょっとすると、25歳で看護学科に入学する前に、法学部にでも在籍していた可能性を物語る。

<ネット情報によるとMさんの25歳以前は謎に包まれているとか・・・
 平成二年度の「刑事政策に関する懸賞論文」
 (財団法人・日本刑事政策研究会、読売新聞社共催)の表彰式が十八日、
 東京・霞が関の法曹会館で開かれ、優秀賞の東京医科歯科大二年、森口尚史さん(26)に刑事政策研究会賞と読売新聞社賞、賞金十万円などが贈られた。
 また、佳作の日大四年、山本善貴さん(23)、
関西大大学院二年、安藤仁朗さん(26)、帝京大大学院一年、山田和男さん(24)、京都産業大四年、新地玲子さん(21)、 神戸大大学院二年、岡本英生さん(24)の五人に賞金五万円が贈られた。
 http://iss.ndl.go.jp/books/R000000004-I3362398-00
 平成三年度の「刑事政策に関する懸賞論文」(財団法人・日本刑事政策研究会、読売新聞社共催)の 表彰式が十七日、東京・霞が関の法曹会館で行われた。
今年度は優秀賞に該当する作品はなかったが、佳作に森口尚史さん(東京医科歯科大三年) 荒川泰聡さん(一橋大二年)大久保忠志さん(立教大大学院)の三人が選ばれ、それぞれに賞金五万円が贈られた。>

 ともかく、倫理観はさておいて、この森口という男は、法知識があり、医療評価の論文、イレッサの薬効に関する論文、肝炎の治療に関する論文、急速冷凍保存に関する論文、iPS細胞に関する論文など、捏造にしろすぐにはばれない程度の論文を次々に書いているから、頭がよいのは間違いないと思われる。
 
 そこで今しばらくは、精神科受診は放置しておいて、あくまでも事件の全容解明にとり組むべきだ、という意見がM3ではつよい。

 ただZAKZAKによれば、
< 元東京地検特捜部副部長で弁護士の若狭勝氏は「意図的にマスメディアに嘘の情報を伝え、信用失墜させたことが証明されれば、偽計業務妨害に問われる可能性がある。実刑になれば、3年以下の懲役、50万円以下の罰金。公的な学術機関から取得した学位などの経歴を偽っていれば、軽犯罪法違反(称号詐称)に当たり、罰金科料や30日未満の拘留が科される。ただ、単にパフォーマンスが目的だったとすれば、法的な責任を問うのは難しい」と指摘している。> http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20121013/dms1210131439006-n1.htm
 だそうで、いかに日本の法律が「情報化社会」に対応するのが遅れているか、よくわかる。

 そういえば、あの藤村新一も偽計業務妨害にすら問われなかったし、他の研究者がニセの遺跡研究に基づいて取得した、博士号の取消処分すらなかった。文科省は一体何をやっているんだろう。
 田中真紀子、今度は頑張れ。秘書に指輪なんか買いに行かせるんじゃないぞ。
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