(本頁は「高館山で青い宝石を探し・雪割草編」の続きです。)
今回、高館山では、雪割草だけでなく、岩団扇の花も愉しみだった。
前回は固い蕾だったが、今回はどうだろう。
八森山の樹林を歩く。
これはオオカメノキの花芽。
ブナの多い雑木林をしばらく進むと・・・
岩団扇は林床に咲き出していた。
オオイワウチワ
ただし今回、花の量はあまり多くなかった。はずれ年なのか。
オオイワウチワ
オオイワウチワ
オオイワウチワの白花
ショウジョウバカマ
シュンランは緑花で見過ごしやすいのだが、けっこういっぱい咲いていた。
シュンラン
シュンランとカタクリ
カタクリやキクザキイチゲなどのスプリングエフェメラルは前回も少し咲いていたが、
今回は量が多くなっていた。
キクザキイチゲとカタクリの混生。
カタクリ
キクザキイチゲ青紫とカタクリ
ところで青い宝石のような花はオオミスミソウ以外にも有った。
キクザキイチゲ青紫タイプ
オトメエンゴサク?
スミレサイシン
ジャノヒゲの青い実
この山には青いものがもう一種、ルリソウも有ったはずだが、今回はまだ咲いていなかった。
他に見たもの。
ミヤマカタバミ
カンアオイの仲間はコシノカンアオイとトウゴクサイシンの二種が見られた。
トウゴクサイシン
コシノカンアオイ
ヒオドシチョウ
今回、ギフチョウを一匹見かけたが、写真には撮れなかった。
ヒオドシチョウは昼飯を食べるために腰かけていた枯れ木に停まり、しばらく逃げなかった。
以上。
この日は青い雪割草を見たくて、山形のとある山に向かった。
高館山のオオミスミソウ
ところが登山口に続く林道に残雪が多く、
その手前に適当な駐車場も見つからなかったため、とある山の登山は断念した。
かわりに先月末行ったばかりの高館山(記録はこちら)に変更した。
この山の名物、雪割草はまだ健在だった。
今回は、前回ほとんど見られなかった青い株を探してみようと思う。
その前に今朝、移動中に見た山岳風景を。
由利本荘市大内インター付近から見た鳥海山。夜明け直前の様子。
にかほ市小滝から見た鳥海山。
庄内平野から見た月山。
この日は高曇りで山は見えたが、空とのメリハリは好くなかった。
高館山に登り始め、城山公園から北の方を望むと、鳥海山は雲をかぶってしまった。
城山公園から八森山の稜線に向かう。
それ(青い宝石)は少し笹薮を掻き分けた日陰の斜面に有った。
最初に見たのが冒頭写真の株だ。
次いで見た株。
オオミスミソウ
日陰ゆえに青が強調された感はぬぐえないが、青い株を見ると言う所期の目的はほぼ達成出来た。
折角来たので、他の雪割草も眺めて行くとしよう。
下池の湖畔沿いにはオオミスミソウの密な群生地があるが、
ここは立ち入り禁止エリアなので遠目に眺めるだけ。
同じ八森山で近くから眺められる場所に行ってみる。
ここは白系ばかりだった。
高館山のオオミスミソウは花の径が比較的大きい。
カタクリやキクザキイチゲの花と比較するとそれがよくわかる。
オオミスミソウとカタクリ
上にキクザキイチゲ、下にカタクリ。
オオミスミソウとカタクリ
ナニワズ
ここではオオミスミソウの隣で早春の小低木、ナニワズが咲いていた。
「高館山で青い宝石探し・他の花編」へ続く。
タイトルの西暦年、間違っておりました。訂正の上、再アップします。
(本頁は「雪割草を探して高館山・前編」の続きです。)
高館山の雪割草は、オオミスミソウとされている。
東北の他の地域の雪割草(多くはミスミソウ)に較べると、花の径が大きく見ごたえが有る。
一緒に咲くカタクリやキクザキイチゲと較べても遜色がないほどだ。
花色は白が多いが、青紫や桃色を帯びるものもある。
微妙な色違いが隣り合って咲いているのもこの植物の面白い点だ。
ほぼ撮影した順に写真を列記させて頂く。
八森山山頂標
以前はこの山でもっと濃い青紫色や紅紫色の株も見たが、年々少なくなっているような気がする。
盗掘されたのか、はたまた今回は偶々タイミングが悪かったのか。
八森山の別場所の群生地も訪ねてみた。
ちょうどお昼頃、雪割草を満喫したので下山する。
登山口の大山公園が近づいたら、
朝は逆光でよく見えなかった月山がハッキリ見えるようになっていた。
大山公園から月山を望む。
鳥海山も朝よりハッキリと見えた。
大山公園から下池越しに鳥海山を望む。
高館山は何度も訪ねているが、
鳥海山と月山の両方がハッキリ見えたのは今回が初めてかもしれない。
今までは片方が見えると、もう一方は雲に隠れているケースばかりだった。
今日はこれから、鳥海山を眺めながら帰ろうと思う。
「庄内鳥海に黄連と猫柳」に続く。
今年の冬は雪が多かった。秋田も山形も春の進行が遅れている。
鶴岡市高館山は毎年、三月二十日頃に訪ねているが、今年は・・・。
このお山は秋田では珍しい、と言うよりも絶滅寸前の雪割草があたりまえに見られる。
20日を過ぎたら、facebook上でもそろそろ開花との報告が上がって来た。
どうせ行くなら、庄内側からの鳥海山も眺めたいと思い、晴天の日を待っていた。
そのため、出陣は3月29日と遅くなった。
家を出たのは4時半頃。行く途中、本荘を過ぎたあたりで夜明けとなった。
日東道(日本海東北道)を一旦降りて、旧由利町前郷に向かう。
ここでモルゲンロートの鳥海山を眺めるつもりだったが、(T_T)残念、赤くならなかった。
ついで日東道の切れるにかほ市小滝からまた眺める。
時間的には逆光で見えにくい。が同じ山とは思えないほど形が変わっている。
寄り道が多かったため、
鶴岡市の高館山登山口の大山公園に着いたら、7時半になっていた。
大山公園の登り口
大山公園から高館山と下池を望む。
大山公園から下池越しに鳥海山を望む。
今日登るのは、厳密には支峰の八森山(234m)だ。
途中で南側、大山の町並みと金峰山や母狩山などの山並みを望む。
八森山の登山道から。
日陰の斜面にはまだ雪が残っていた。
オオイワウチワはまだ固い蕾。
雪割草は既に咲いていたが、朝(9時頃)は半開き状態だった。
オオイワウチワ
オオミスミソウ
昼近くなれば、開くだろうと思い、時間調整に他の花を見て廻った。
コシノカンアオイは秋田では見かけない植物。この山にはうじゃうじゃ生えていた。
地際に黒っぽい壺のような花を咲かせるが、地味なので、蝶や蜂は寄ってこないだろう。
花粉を媒介する動物?は何なんだろう。
コシノカンアオイ
コシノカンアオイ
トウゴクサイシン
キクバオウレン
キクバオウレン
エンレイソウ
キクザキイチゲ青紫タイプ
このキクザキイチゲは何だか黄色っぽい。
ヤブツバキだろうか。
ベニチャワンタケ
「後編」に続く。
(本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。)
今年は雪が多かったので、オオミスミソウの開花は遅れるのではないかと思っていた。
よって高館山には昨年(こちら)より一日遅く、3月20日に行ってみる。
が、着いてみたら、昨年とほぼ同じペースで進行していた。
マルバマンサク
最初に目についたのはマンサクの花。
このマンサク、遠目には目の高さに見えるが、近寄るともろ頭の上になり、
明るい曇り空が眩しくて撮影にはいつも難儀する。今回は奇跡的に目の高さに花が有った。
マルバマンサク 城山コース途中にある古木
城山コース、雑木林の小道
雑木林の中はまだ春浅く、あっけらかんと明るい。花はさっぱりのようだ。
それでもオオミスミソウは咲いていた。が、あぅぅ(つдi) 残念。今日は曇り日のため、花を閉じていた。
ときどき日差しがあり、午後になったら開いてくれそうな雰囲気だったので、
午前中は樹木や木のほこらばかり見て歩く。
fb仲間から、『撮り鉄』ならぬ『撮り穴(ケツ)』ではないかと後で指摘を受ける。
木のほこら その近くにコシノカンアオイ。
天気に関係なく咲いてる花が有った。
コシノカンアオイ
葵の御紋のような葉っぱはギフチョウの幼虫の餌になる。
キクバオウレン オオイワウチワ(蕾)
オウレンはパラパラと咲いていたが、イワウチワやショウジョウバカマはまだ蕾だった。
上池コースを降りて行くと、湿った林の中に今年も咲いていた。
いや生えていた。
シロキツネノサカズキモドキ
エンレイソウ
ジャノヒゲ(リュウノヒゲ) (実) カタクリ
昼近くなったら、カタクリやキクザキイチゲも開き出した。
キクザキイチゲ (青紫タイプ)
キクザキイチゲ (ピンク?タイプ) キクザキイチゲ (白タイプ)
上のピンクタイプは開けばふつうの白かもしれない。
オオミスミソウは満を持して昼から撮影開始。
その生育地に移動したら・・・
斑点のある常緑葉は、トケンラン (絶滅危惧ⅠB類)と思われる。
以下、オオミスミソウ・タイム。
オオミスミソウ
オオミスミソウ(キクザキイチゲも混生)
オオミスミソウ
オオミスミソウはまだシーズンが早いのか、はたまた盗掘の影響なのか、花色の濃い株はほとんど見られなかった。
この日、高館山から鳥海山は見えたが、月山は雲に包まれ見えなかった。
両方一緒に見える日はとても珍しいと聞く。
大山公園から鳥海山とほとりあ(左手前)を望む。
帰り道は鳥海山を眺めながら。
遊佐町付近から。
吹浦付近から。
以上。