(本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものです。)
今年6月は、1987年以来だから、ホント久しぶり、26年ぶりに森吉山に登った。
しかも二回も。
数年前から地場メディアの報道や知人達からも花が素晴らしいとの評判を聞いており、気になってはいたものの、
長年の山離れ不摂生で脚力はすっかり衰え、それ以上に心肺機能も不安でずっと躊躇していた。
しかし今回、一念発起し、6月16日、行ってみた。
そして驚いた。登山道を歩き出した途端に
(^◇^;)あるわあるわ!シラネアオイの大名行列。
ゴンドラ山頂駅付近のシラネアオイ群生
シラネアオイも凄いが、左下の丸っこい葉はナベクラザゼンソウ(珍しい)ではないかとのご指摘を頂いた。
6月16日は上の方は残雪ばかりで花はゴンドラ駅付近以外にほとんどなかった(天気も良くなかった)ので、
石森まで行って退却。
今回は二回目、6月30日の登山で撮った写真を主体に紹介してみようと思う。
その前に今回歩いたルートを。
非合法マップ。オレンジ破線が今回歩いたルート。
1987年以前は北側のコメツガコースを、( ̄π ̄;喘ぎながら登ったものだが、
今回は二回とも楽して西側の森吉山スキー場からゴンドラを使ってみた。
すると山頂駅から石森までは30分程度、そこから山頂までは一時間程度だった。
石森の山頂近くから見た森吉本峰。山全体がアオモリトドマツやササに覆われている。
6月16日、歩き出してすぐのところに咲き乱れていたシラネアオイは、
6月30日にはほとんど終わっていたが、
6月30日のシラネアオイ。茎から出る葉は三枚、下二枚は掌状に切れ込み、柄があるが、上の一枚は丸くて小さく柄が無い。
かわりにニッコウキスゲが。
群生を見慣れた方には、少し物足りないかもしれないが、
パラパラと咲き出したばかりのニッコウキスゲも好いものだ。
旧ユリ科でまとめてみる。
コバイケイソウやタカネアオヤギソウも咲き出していた。
コバイケイソウ
タカネアオヤギソウ
6月16日に訪ねた時はびっしりと雪に覆われていた稜線に、
6月30日にはこんな可憐な花が咲いていた。
『雪形の精』とも呼ばれるヒナザクラだ。
これがあのプリムラやサクラソウの仲間だと認識するには少々時間がかかるほど、小さく可憐な花だ。
世界中でも、日本、それも東北地方の限られた山だけに産する貴重な高山植物だ。
その近場で見た花たち(けっして高山植物ではない)。
オクエゾサイシン マルバマンサク
この山の稜線の季節ステージはまだ早春なんだと認識。
他の登山客がワッきれい!!と声を上げていたのは、
意外にもタニウツギだった。秋田では下界にもごくありふれた雑低木だが、
高い場所で咲くと、ピンクが凝縮され、園芸品種のように色鮮やかになる。
今の時期、この山にはピンクの花が多かった。
ウラジロヨウラク
イワハゼ(アカモノ)
コケモモ
森吉山(向岳)山頂へはそれほど労せず達した。折角だから、広大なお花畑のある山人平にも行ってみよう。
その前に山頂からの眺めを。視程はイマイチだが、秋田駒ケ岳。
北東方向直下に山人平(やまうどだいら)。
山人平に行くには雪渓を降りねば・・・
( (´π`; 帰りは登らねば・・・)
山人平に到着。
山人平(やまうどだいら)から山頂を望む。手前の湿地に咲いているのはミズバショウやヒナザクラ。
更に少し歩くと、やや乾燥したお花畑に達する。
そこには森吉山で一番人気のチングルマの大群生があった。
チングルマとイワカガミ
チングルマとイワカガミ
チングルマ単体 チングルマの実とゴゼンタチバナ。
ゴゼンタチバナはちっこいが、形がユニークなので良く目立つ。
ゴゼンタチバナ、コイワカガミ、ツマトリソウなど。
ちっこいキンポウゲ科二種。
ミツバオウレン ヒメイチゲ
ラン科二種。
ハクサンチドリ ノビネチドリ(下山後、山麓にて)
森吉山は花の百名山にも加えられたと聞いたが、種類数では秋田駒ヶ岳や鳥海山にはとても敵わない。
しかし東北の同程度標高の山としては質量ともに豊富だと思った。
以上。
すばらしいお花畑ですね。
眼の保養になりました(^^♪
シラネアオイの群生を見てみたいものです。
場所はゴンドラリフト上駅、ゴンドラを降りてすぐの場所で、
稜線側の登山道の方もしばらくシラネアオイ街道が続き、実にみごとです。
ただし問題は時期です。六月の中旬が見頃のようですが、年によっては早く終わることもあり得ます。
今年の県北地方は雪も少なく、季節の推移が早いようです。
残念ながら、今年はもう厳しいかもしれません。