この間カッパ姉ちゃんが見つけて、
それが奇妙な喫茶店なのよ!と、
カメラおじさんがその噂を聞いて、
ぼくを連れてその古い喫茶店に行ったよ。
246とかいう大きな道路に壊れかかった
ような4階建ての小さなビルの二階にあるんだ。
1階が半地下のスナックで脇の急な階段を上って
入ると10畳ぐらいの店内。
たぶん地震がきたら、崩壊してしまいそうな建物。
ワンちゃんOKということだけど真昼に他に
客は誰もいないんだよ。
美大生かなにかにギャラリーとしても貸してるんだって。
おじさん、恐る恐るえびピラフランチ(コーヒー付き)
650円を頼んでぼくを膝の上に座らせたよ。
窓外で車が渋滞して、クラクションがうるさく鳴ったと思ったら
「バカ野郎!どこ見て運転してんだ!!」
ざわざわと聞きたくもないにんげんの騒動が排気ガスといっしょに
開けられた窓から入ってきて、ぼくは落ち着かなくなったよ。
おじさんは、まんざらでもなくコーヒーを飲んで、
「めんちゃん、この無理やり喫茶店にしたような殺風景な店は
昔○○法律事務所とか、××探偵事務所とかいった感じだね。」
ぼくはキッチンを見たよ。
若い雇われ店長が一人一畳くらいのキッチンで黙々とパソコンを
いじっていたよ。
「この窓辺に机と応接セットが一つづつあって。電話番の女の子が
ひとり居て、下の道路にバイクを停めて松田優作がポンポンと
上がって来て、又殺人事件か、なんて言ってソファに座る・・・」
ぼくは、また始まったよ。妄想が、とおじさんの膝から飛び降りたよ。

そして帰りにカメラおじさんがお金を払って出ようとすると
若いゲイジツ肌の店長が声かけたよ。
「あのう、すいませんが、どうせなら松田優作じゃなくて
フィリップ・マーロウにして貰えませんかあ。」
おじさん、曖昧に笑ってぼくを強く抱くと階段を転げるように下りたよ。
それが奇妙な喫茶店なのよ!と、
カメラおじさんがその噂を聞いて、
ぼくを連れてその古い喫茶店に行ったよ。
246とかいう大きな道路に壊れかかった
ような4階建ての小さなビルの二階にあるんだ。
1階が半地下のスナックで脇の急な階段を上って
入ると10畳ぐらいの店内。
たぶん地震がきたら、崩壊してしまいそうな建物。
ワンちゃんOKということだけど真昼に他に
客は誰もいないんだよ。
美大生かなにかにギャラリーとしても貸してるんだって。
おじさん、恐る恐るえびピラフランチ(コーヒー付き)
650円を頼んでぼくを膝の上に座らせたよ。
窓外で車が渋滞して、クラクションがうるさく鳴ったと思ったら
「バカ野郎!どこ見て運転してんだ!!」
ざわざわと聞きたくもないにんげんの騒動が排気ガスといっしょに
開けられた窓から入ってきて、ぼくは落ち着かなくなったよ。
おじさんは、まんざらでもなくコーヒーを飲んで、
「めんちゃん、この無理やり喫茶店にしたような殺風景な店は
昔○○法律事務所とか、××探偵事務所とかいった感じだね。」
ぼくはキッチンを見たよ。
若い雇われ店長が一人一畳くらいのキッチンで黙々とパソコンを
いじっていたよ。
「この窓辺に机と応接セットが一つづつあって。電話番の女の子が
ひとり居て、下の道路にバイクを停めて松田優作がポンポンと
上がって来て、又殺人事件か、なんて言ってソファに座る・・・」
ぼくは、また始まったよ。妄想が、とおじさんの膝から飛び降りたよ。

そして帰りにカメラおじさんがお金を払って出ようとすると
若いゲイジツ肌の店長が声かけたよ。
「あのう、すいませんが、どうせなら松田優作じゃなくて
フィリップ・マーロウにして貰えませんかあ。」
おじさん、曖昧に笑ってぼくを強く抱くと階段を転げるように下りたよ。