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ロスがないラインケーブルは?vol.21

2017-09-19 | オーディオ部品のうんちく
『ロスがないラインケーブルは?vol.20』の続きです。

ノイズフィルターというと小難しいモノのような気がしますが

仕組みは普通のフィルターとたいして変わりません。

壁のコンセントにきている電源の周波数は東日本が50Hz、西日本が60Hz。

この周波数の電気はエネルギーとして有効ですが、

それ以外の周波数の電気は全部ノイズと言われます。

ノイズにも色々な種類があり、

代表的なノイズは

パソコンやデジタル機器が発生するデジタルノイズ100KHz~数十MHz

インバーターエアコンのノイズ30KHz~500KHz

AMラジオの電波ノイズ500KHz~1600KHz等々様々です。

もしノイズがこの3種だけだと仮定すると、

60Hz以下はロスはゼロで、30KHz以上は通らないというフィルターを作ればよいわけです。

しかしそんなフィルターはありません・・・。

実現可能な2つの特性のフィルターA、Bを考えてみます。

まずはAタイプのフィルターです。



Aのフィルターは60Hz以下は極僅かなロスで、30KHz以上はそこそこ減衰するフィルターです。

このフィルターは電源のロスはほとんどないため

音質の劣化もほとんどない半面、ノイズはたいしてとれません。

次にBタイプのフィルターです。



Bのフィルターは60Hz以下はそこそこロスがありますが、30KHz以上は大きく減衰するフィルターです。

このフィルターは多少電源のロスがありますが、劇的にノイズはとれるでしょう。

フィルターはその特性によって使い分けをしなくてはなりません。

パワーアンプのように大電流が流れるオーディオ機器にはAのフィルター

プリアンプのように

小電力のためロスが問題にならずノイズの影響を受けやすいオーディオ機器には

Bのフィルターを使うべきです。

ここで前回のブログのオーディオマニアの言、

『ノイズフィルターを使うと音が丸くなる』との感想ですが

これはパワーアンプにBタイプのフィルターを使用した場合の典型的な現象です。

『このフィルターは良く効くから』と囁かれてオモムロにパワーアンプに使ってしまうと

こういうことになります・・・。

さらには、

フィルターの仕様は遮断周波数だけではありません。

他にも・・・次回に続きます。



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ロスがないラインケーブルは?vol.20

2017-09-18 | オーディオ部品のうんちく
『ロスがないラインケーブルは?vol.19』の続きです。

前回100v電源を200v電源にするメリットに触れましたが

『ロス』だけを考えるとわざわざ多大なコストをかけてまで

200vにするメリットは少ないのではないかと書きました。

そんなことはちょっと計算してみれば判ることですが、

それでも200v電源の信者が多いのはなぜでしょう?

私は200v電源のメリットはノイズ対策としての面が大きいと考えています。

電源ノイズというと近所の大工場や鉄道からやってくるというイメージがありますが

実はノイズの大半は同じ家屋で使用しているパソコンや

インバーターエアコンからの屋内で発生するノイズです。

これまでは200v電源を使用する機器が少なかったため、

ノイズも少なく、それが音質に寄与していると思います。

しかし、最近ではエアコンやIH等、

200v電源を使用する機器が増えてきており

昔ほどのメリットを感じなくなってきました。

むしろ、

きちんとしたノイズフィルターを使用する方が効果的です。

本日撮影した当社試聴室の電源波形です。

今日は休日で電子機器はほどんど動いていないため

波形はとてもきれいな正弦波です。



オーディオマニアの方の中には

『ノイズフィルターを使うと音が丸くなる』という方も・・・あります。

そういう方に限って適当なノイズフィルターを電源の元に1つだけ使用して

音が丸くなったとのことで、

複数の特性の異なるノイズフィルターをテストしたわけでもなく

オーディオ雑誌に書いてあったからということも・・・。

オーディオ機器ほど諸特性が異なる負荷機器はありません。

パワーアンプとプリアンプでは消費電力が何十倍も違いますし、

CDプレーヤーにいたっては自身がデジタルノイズを発生している場合も・・・。

それをひとつのノイズフィルターで全部賄おうというのが

そもそも間違いで・・・次回に続きます。



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ロスがないラインケーブルは?vol.19

2017-09-17 | オーディオ部品のうんちく
『ロスがないラインケーブルは?vol.18』の続きです。

電球を例に

『たくさん電力を消費する機器ほど電源ケーブルのロスが大きい』

ということは必ずしも真実ではないということが明らかにしてきました。

電源ケーブルのロスは電力だけでなく電圧に大きく関係します。

電力=電圧×電流ですので

電力が同じならば、電圧が高いほうが電流は少なくなります。

ロスの大きさは電流に比例しますので

電圧は高いほうがロスが少ないということになります。

オーディオ機器に使用する100V電源は電柱から引き込まれていますが

電柱上の電圧は6000vであり、

それを柱上変圧器で100vに減圧して家庭に配電しています。

6000Vは100Vに対して60倍も高い電圧です。

電流は1/60になりますのでロスも1/60押さえられます。

電柱をから電柱へと長距離を電気が伝わってくるロスを減らすためにあえて6000Vという高圧で配電しているのです。

それならば、

100万ボルトにしたらロスは1/10000!!・・・なのですが、

100万ボルトに耐えうる絶縁物を用意するのは大変なことです。

空気中では1000vで1cmのアークが飛ぶ場合があります。

アークというのは空気中の放電現象の一種で、

大きくは雷もアークの1つです。

アークが飛ぶ距離は電圧に比例しますので

100万ボルトでは1cm×1000000/1000=10mとなり

電柱の横下駄が10m必要になります・・・市街地では現実的ではありません。

山を越えて電気を送る送電線には100万ボルトのものもあります。

こういった理由で送電線の鉄塔は大きく作られているのです。

ところで、

オーディオ電源に200V電源を使うことの優位性を説く方がありますが

100Vを200Vにしたところでロスは半分にしかならず

それならば、電源ケーブルの太さを倍にするか

長さを半分にしたほうがよっぽど効果的・・・なのです。

次回に続きます。



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ロスがないラインケーブルは?vol.18

2017-09-16 | オーディオ部品のうんちく
『ロスがないラインケーブルは?vol.17』の続きです。

ロスについての考察もそろそろ佳境です。

『たくさん電力を消費する機器ほど電源ケーブルのロスが大きい』ということが真実かどうかを考えてみます。

たとえば、ここに100wの電球があるとします。

100wの電球といっても色々な電圧の電球が存在します。

最もポピュラーなのは壁のコンセントに接続して使用する100vの電球。

工事現場で使用される200vの電球。

車のヘッドランプに使用される12vの電球。

トラック用の24vの電球等々。

この中で100vと12vの電球をピックアップしてロスについて考えてみましょう。

これらの電球に1.25スケアの電線が3mつながっているとします。

まずは100vの電球です。

1.25スケアの電線の抵抗値は1mあたり0.015オーム程度です。

電線の線路は往復6mになるので 0.015*6=0.09オームになります。

100vの電球の消費電力は100Wですから

そこに流れる電流は100/100=1アンペアになります。

1アンペアの電流を0.09オームの電線に流すときに発生するロスは

1*0.09=0.09vとなります。

100Vの内ロスは0.09Vですから

ロスは0.09%となります。

次に12vの電球で計算してみましょう。

1.25スケアの電線を3m使うのは同じですので

抵抗値は0.09オームです。

12vの電球の消費電力は100Wですから

そこに流れる電流は100/12=8.33アンペアになります。

8.33アンペアの電流を0.09オームの電線に流すときに発生するロスは

8.33*0.09=0.75vとなります。

12Vの内ロスは0.75Vですから

ロスは6.25%となります!

同じ100Wの電球に同じ1.25スケアのケーブルを3m使用していても

使用する電圧が異なると

ロスは0.09%と6.25%・・・こんなに違うものなのです!!

次回に続きます。



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ロスがないラインケーブルは?vol.17

2017-09-15 | オーディオ部品のうんちく
『ロスがないラインケーブルは?vol.16』の続きです。

今日も番外編、プリント基板編です。

現在発売されているオーディオ機器の99.9%以上はプリント基板で配線されています。

プリント基板は絶縁体でできた板にきれいな模様の銅がくっついていて

ここを電気が流れるようになっています。



プリント基板のメリットは・・・実はたくさんあります。

まず、配線が熟練者でなくても可能なためコストが削減できます。

場合によってはロボットによる配線も可能です。

また、同じものを作ることが出来ます。

ステレオアンプの場合、右チェンネルと左チェンネルが同じように製作できることは

大きなメリットです。

また、振動に強いアンプになります。

プリント基板ではひとつひとつのパーツが基板上にしっかりと固定されるため

外部の振動による音質の劣化が最小限に押さえられます。

良いことばかりのプリント基板ですが

唯一の欠点は・・・ロスが多いということです。

あるオーディオメーカーでは『ピン3』と呼ばれる太さで銅の部分が作られています。

『ピン3』とはICの足と足の間(2.54mm)に銅線が3本通っているという意味です。

この場合の銅線の太さは0.3mm位になります。

この0.3mm程の線が10cmでどの程度の抵抗値になるか計算してみましょう。

一般的なプリント基板の銅箔の厚さは36ミクロンです。

銅の抵抗率は 1.68x10-8オーム/mですので

抵抗値=(1.68/100000000)*0.1/(0.3*0.00035)=0.16オームとなります。

ピンケーブルで使用されている0.2スケアの電線は1.5mで0.14オーム程ですので

たった10cmのプリント基板での配線が

ピンケーブル1.5mに相当するほどのロスがあるということです・・・。

これはかなりのものです。

部品の集積率を上げてコストダウンに走るがためにたいへんなことになっています。

当社ではの場合は・・・最も細いところでも1mm以下になることはありません。

上記の基板と比較するとロスは1/3に抑えることができます。

・・・といっても、10cmのプリント基板での配線が

ピンケーブル50cmに相当するほどのロスがあるということです。

次回に続きます。



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