限りなく膀胱に近いブルー

キーを叩くわしの指は今、鮮やかなブルー。
女性読者の中には、『あっ♪今夏流行りのターコイズ・ブルーのマニキュアね♪』と思った方も多いことでしょう。
ところがどっこいすっとこどっこい、違うんです。わしの指を、というか手首から先を染めているものはブルーレットなんです。

いえね、さっきトイレに入ったらブルーレットが切れてたんで、新しいのを投入したんですよ。置くタイプじゃなくてドボンタイプを。『お徳用ブルーレットドボン1.5倍』を、タンクの蓋を開け、ドボンと。
んで水洗レバーを引いたら、ガキッと何かが引っかかる手応えがあり、水が流れないじゃありませんか。
おぉぉーっと待った。誤解しないで下さい。
自分で言うのも何ですが、わしはブルーレットドボンのプロです。『陶器の』とか『香り広がる』とか謳った置くだけタイプが主流の昨今ではありますが、だてにウン十年ドボンタイプにこだわって愛用してきたわけじゃありません。素人にありがちな『排水口を塞ぐ位置』や『給水管側』に投入するようなヘマをやらかすわけがありません。原因は他にあるはずなんです。

タンクの蓋を開けてみる。ブルーレットドボンの位置よし。排水口のつまりなし。浮き(タンク内水位を認知するブツ)の障害物なし。チェーン(水を排水する為の弁を繋ぐブツ)の引っかかりなし。
・・・??????指差し確認しても、全てが完璧だ。
原因が分からないので、とりあえずブルーレットドボンの位置をちょいとずらしてみることにする。素手で触ると手に着色するので、割箸(シナチクに非ず)を用いた。あったまい~ぃ。
もう一度タンクに蓋をして、水を流してみる。
じゃぁぁぁぁぁぁ。水が流れ始める。
よぉっしゃぁっ!とガッツポーズを取り、ブルーレットドボンのプロとしての誇りを再認識し、トイレを出て、ルービーなぞ呑みつつ他の用事にとりかかる。

数十分後、トイレのドアを開ける。
 じゃぁぁぁぁぁぁ
流れっ放しかよ、おい(汗)

タンクの蓋を開けてみる。水はじゃぁじゃぁ流れてるのに、タンクは空っぽ。垂れ流し状態なのだ。何故に???
ブルーレットドボンの位置よし。排水口のつまりなし。浮きの障害物なし。チェーンの引っかかりなし。
無駄な抵抗とは思いながら、ブルーレットの位置を再度ちょいとずらす。さっきの割箸は既に捨ててしまったので、もう一膳割箸を出してきて使った。もう一度タンクに蓋をして、水を流してみる。
じゃぁぁぁぁぁぁ。水が流れ始める。
よぉっしゃぁっ!とガッツポーズを取り、ブルーレットドボンのプロとしての誇りを再認識し、・・・以下同文。

そんな作業を何回繰り返した頃なのだろうか。
我が家の割箸ストックが尽きたのは。

ええ、ええ。その後はブルーレットドボンを素手で掴んで移動しましたよ。何回もやったから、手はみるみる鮮やかなブルーに染まっていきましたよ。
そしてわしの手が、ほどよいターコイズ・ブルーに染まった頃、

わしの膀胱は限界ラバーズに達しました。

流れない、厳密に言えば、タンク内に水は落ちてるけど便器に水が流れていかない、トイレとしての機能を1ミクロンも果たさぬ、名ばかりのトイレで用を足すか、シャワーで流すという奥の手の魅力満載のお風呂場でしちゃおうか、これまでの人生、こんなに悩んだ事はありませんでした。
そしてわしが選んだ道は。

若干前屈み体勢でモジモジしつつ、友人である水道屋のヒデちゃんに電話する事でした。
『あのぉ~あのね、ヒデちゃん。トイレがかくかくしかじかで・・・』
状況を必死で、半泣きで説明するわし。
『あぁそれねー。よくあるんだよねー。ドボンタイプによくある罠。ナニカニがアレソレで、ナントカスントカをうんぬんかんぬん』と専門用語オンパレードで数十分間、ご丁寧に説明して下さるヒデちゃんに、もはやわしは

『ひぃぃぃぃぃっ』←全身痙攣&数滴出てる

ええ。なんとか復旧しましたですよ。我が家のトイレ。
薄れゆく記憶の中で聞いたヒデちゃんのセリフによれば、ドボンをドボンと投入した衝撃で、弁の蝶番が外れたのが原因かと。言われた通り蝶番をはめ直したら、あっという間に直っちまいやした。
くはぁ、もう少しで堕ちるとこまで堕ちるとこだった。
ヒデちゃん、ありがとう。そして、皆さん。


ブルーレットは、置くタイプに限ります。
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7/6(土) 下北沢CLUB QUE

~AQUABOMB presents DR.TOSHのメッセージはマッサージ~
LIVE ACT : AQUABOMB, FREEFUNK, KAKASHI, BONES
CHARGE : adv ¥2300 / door ¥2500
TIME : open 18:00 / start 18:30  会場情報

リンクでも紹介してますFREEFUNKのLIVEにゲスト参加しまふ。
結構長い付き合いで、レコーディングやLIVEのお手伝いをちょくちょくさせてもらってるバンドです。
ここのメンバーのオーディション項目に『マスター@M's Barの腹筋を生触りすること』がある事を知ってる人は、かなりのFUNK通と思われます。
7/6のLIVE後、そのまま拉致されて7/12の仙台LIVEに移送されるのでは!?とヒヤヒヤな今日この頃。
詳細はFREEFUNK WEBSITEを見てくらはい。



イベント名が『メッセージはマッサージ』なだけに、翌日揉み返しに苦しむほどの熱く激しいパーティーになりまひた。
対バンのAQUABOMBもKAKASHIもBONESもむっちゃかっこよかったぁ~。 特にKAKASHI最高!オススメでふ。
えっとFREEFUNKの当日メンバーでも書いておくかな。

Toshi...guitar,vocal クールなバンマス
Oi-chan...bass,vocal キュートなシャイ・ボーイ
Uratch...drums H.A.G.A.部長
Heigo...percussions,vocal 密かにギャランドゥ
Usapyon...keyboard,vocal 炎の鍵盤職人
Tommy...trumpet 肺活量よりジャンプ力
Billy...trombone 先からビリー汁
Akira...tenor sax H.A.G.A.会長
Mammy...background vocal わしだ

and special thanks to...
DJ kuroda&バレリーナ"おにぎり"みっちゃん&baby"canon"&ayako
そひて見に来てくだすったお客様達!!
ありがとうございましたぁん。感謝感激雨あられ。
次回のFREEFUNKのLIVEは仙台ENNだそうです。
FREEFUNKのステージの感想とか書いちゃおうかなーとも思ったけど、あんまり褒めると拉致監禁=>仙台移送になるので割愛(汗)
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レッド・ライ

子供の頃に大人に吹き込まれたとんでもない冗談で、真に受けてずっと信じてた事ってありませんか?
あぁ、あれは騙されてたのか、と物心ついてから気付いて苦笑いするような。
子供って純真だから、なんでも信じちゃうんですよね。
いつ頃なんだろう。そんな純真さを失くしてしまったのは。
他人の言う事や物事を何でも疑ってかかったり、斜めに見たりするようになってしまったのは。
今ではすっかり、騙される側ではなく騙す側の人間になっている自分の姿に気付く。
もう馬鹿な冗談を真に受ける事もない。
子供の頃の、他人が言う事を何でも信じていた、あの素直な自分に戻りたい。
騙されて傷ついてもいい。笑われてもいい。
あの頃の素直な自分に・・・。

そんな思いがふとわいたのは、客の入りもまばらな深夜のラーメン店で『へいっお待ちぃ』と、わしの前にラーメンが置かれた時のことです。
子供の頃に騙されてずっと信じていた物体の姿を、
おかげで十数年間食わず嫌いだった物体の姿を、
ラーメンの器の中に認めたからなんです。





シナチクは割箸を三年間煮込んだモノ



もう一度そんな嘘に踊らされたい。
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幻蚊大戦

虫に刺されやすいんです。
蚊一匹対人間百人が合コンしたとして、真っ先に蚊にイタダカレちゃう自信があります。
二酸化炭素排出量が多い人ほど虫に喰われやすいとか、A型の血が好まれるとか色んな説がありますが、とにかく年がら年中、虫に刺されまくりなんです。

そんなわしがここニ週間ほど悩まされている、見えざる敵。
全身いたる所、毎日一箇所ずつコンスタントに虫刺されの跡が増えていくんですが、敵の姿が一向に確認できないのです。
蚊はもちろん、小さい虫が飛んでいれば、結構すぐ気付くものですよね。ところが部屋中隅々まで確認しても、何も飛んでいないんです。
時期尚早だけど一応ペープノーマットも設置したし、布団乾燥機もかけてるのに。

犯行パターンから推察するに、敵は複数ではなく単独犯。
痕跡は蚊に喰われたモノよりは小さく、ダニでもなく。
・・・誰?一体何者?
何故こんなに執拗にわしの血を狙う?

だってね、『執拗に』という表現がぴったりなんです。ヤツの手口は。
わしは病院で看護婦さんに『あぁら注射しやすい血管ねぇ~』と褒められるほどの血管ぼこぼこ人間なので、虫にとっても狙いやすい血管の持ち主と言えるでしょう。特に腕なんか、刺してくれ!ここが血管だ!とアピールしまくりの血管博覧会状態です。
なのにヤツは、何故か血管をひと突きにはしないのです。まず血管から2~3ミリ横に外れた場所に刺し跡があり、『ふふっヤツめ、外したな』などと薄笑いしていると、翌日、確実にその最寄の血管に渾身のひと刺しが放たれているのです。
予告刺し、本番刺し、予告刺し、本番刺し、の繰り返しの毎日。
そうやって犯行予告されてしまうと、『あぁ、今夜中に本番刺しされちゃうんだ。どうしよう』と一晩中、見えざる敵に震えおののくしかないのです。
それがもう二週間も続いているのです。

わざとだ!わしをいたぶって楽しんでいるS虫だ!

としか思えないじゃないですか。

思い返せばこれまでの人生、色んな虫に刺されてきました。
川原で戯れるカルガモ親子の姿を大勢の見物客達に混じってほのぼのと眺めていたら、やぶ蚊の大群に襲撃され、全身痺れてショック状態&呼吸困難に陥り、周りの見物客達を驚かせたこともありました。
スタジオでリハーサル中、迷い込んできた羽虫にわしだけが襲われ(血気盛んな他のメンバー達は無傷)顔面ぼこぼこにされて、その後に予定されていた写真撮影が延期になったこともありました。

そんな豊富な虫刺され経歴を持つわしが、
今度のヤツはタダ者ではない ヤツは人間の弱点を知り尽くしている
と恐れおののく理由。

今日、ついにやられたんです。
予告刺しを、急所中の急所に。


足の小指の爪のちょい脇。



本番刺しが怖くて眠れません。
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ツリー

現在、とある商品の企画開発に参加してるんです。
『掲示板を使ってインターネット上だけで案を練り、商品化する』
という、この時代ならではの無謀な効率的な企画です。
依頼主は歴史ある古い体質の企業なんですが、時代も変わったもんですねぇ。
『ユーザー側の生の声を反映した商品を作りたい』とのことで、わしのような素人が約100人、その掲示板に集って意見を出し合う事になりました。
企業サイドの司会進行役が次々に議題を投げかけていき、素人100人がそれに各々意見を出し合って発展させていく、という試み。基本的には普通の掲示板となんら変わらないんですが、議題を見失わないように、ツリー形式になっています。

ちなみに『ツリー形式掲示板』とは、1つの問題提起(親発言)に対してのレスが子発言、子発言に対してのレスが孫発言、そのまたレスが曾孫発言・・・と発展して階層になっていく掲示板の事です。

例えばこんなの。

◆◆親発言A(問題提起)
 --◆子発言B(Aへの意見)
 --◆子発言C(Aへの意見)
   --◆孫発言D(Cへの意見)
 --◆子発言E(Aへの意見)
◆◆親発言F(問題提起)
 --◆子発言G(Fへの意見)
   --◆孫発言H(Gへの意見)
     --◆曾孫発言I(Hへの意見)
 --◆子発言J(Fへの意見)

といった感じです。具体的な例でいうと、

◆◆議題A.ワニについての意見をお聞かせ下さい(進行役)
 --◆ワニ嫌いです(Bさん)
 --◆ワニ好きです 特にメガネカイマンが(Cさん)
   --◆私もメガネカイマン好きです(Dさん)
 --◆爬虫類全般だめです(Eさん)
◆◆議題F.ではどんなワニなら好きになれますか?(進行役)
 --◆うろこが無ければ(Gさん)
   --◆同感 うろこと目がイヤ(Hさん)
     --◆私も目が苦手(Iさん)
 --◆おちょぼ口ならいいですね(Jさん)

といった感じです。よく見かけるタイプですよね。
通常の掲示板よりは階層が明確なツリー式掲示板の方が、レス数が膨らんでいっても議題が常に明確で分かり易いわけです。

商品開発に携わるなんて初めての事なので、企画スタート初日、かなりウキウキしながら掲示板を覗きに行きました。
『わしの斬新な意見が大絶賛で、一発で企画通っちゃったらどうしよう』
『商品化されて大ヒットしたら億万長者か?』
『ネーミングも重要だよな。"M's"は絶対入れよう』
などと、すでに頭の中は浮かれぽんち。
さぁ、ユーザー名を入力してパスワードも入力して。いざ行かぁ~ん!クリック!

◆◆議題A.ワニについての意見をお聞かせ下さい(進行役)
 --◆はじめまして!Bにゃんです!(Bさん)
◆◆ワニは嫌いです(Cさん)
◆◆私は好き!(Dさん)
◆◆カニの方が好きです(Eさん)
◆◆毛ガニ(Fさん)
◆◆私はタラバの方が(Gさん)
◆◆よろしくお願いします(Hさん)
◆◆花咲ガニもいいですよね(Iさん)
◆◆茹でるより焼いた方がカニは(Jさん)


ちっともツリーになってねぇ・・・

しかも途中から見事に
カニの話題に変わっちゃってるよ おい。

最初のBさんだけは辛うじてツリー形式を守ってるけど、仕事の場で『Bにゃんです!』はないでしょうに。
議題を見やすく、見失わせない為のツリー形式なのに、みんなで親発言しちゃっちゃぁなぁ・・・。しかもカニの話題で。進行役の人も困ってるだろうなぁ。
・・・大丈夫なのか?この先?(汗)
とちょっと不安を抱きながら、カニの話題で盛り上がってる中、こそっとレスしておきました。もちろん、議題からのツリーで。

そして翌日。
どうなってるかと心配しながら掲示板にアクセスしてみると。

◆◆議題K.ではどんなワニなら好きになれますか?(進行役)
   ※注意!ツリー形式厳守でお願いします※
◆◆すいませんでした(Bさん)
◆◆すみません(Cさん)
 --◆すみません!Dぴょんです!(Dさん)
◆◆すみませんでした(Eさん)
◆◆以後気を付けます(Fさん)
◆◆ツリーってなんですか(Gさん)
◆◆階層形式のことでは?(Hさん)
◆◆よく分かりません(Iさん)
◆◆ツリーって言われても(Jさん)


進行役の人辞めちゃわないか心配です。

それよりなによりこの企画、




商品化は100%不可能かと(汗)
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