スポーツエトセトラ

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ドラフト外入団選手一覧【ソフトバンク編】

2020-10-10 09:00:53 | 球団別ドラフト外入団選手
プロ野球各球団のドラフト外選手一覧と一軍全成績を紹介するシリーズの第5弾は「ソフトバンク」です。

とはいえ、ドラフト外は1990年(91年入団選手)までですので、
実質的には南海・ダイエー時代に入団した選手ということになります。
総勢64名でした。





年度別に、背番号(1年目)が若い選手から順番に表記しています。

一軍経験者は23名でしたが、レギュラークラスにまで成長した選手はそれほど多くはない印象です。
南海時代は親会社が球団にあまりお金をかけず、育成がなおざりにされたことも大きかったようです。
人数合わせのためにただ、獲得しただけで戦略的に新人を取ろうという意識に欠けていたのでしょう。

また70年代中盤までは大捕手・野村克也が君臨し、多くの捕手は松本芳之のように、
分厚いカベの前に苦しんだようです。
同じ捕手の岩木哲はテストを経ての入団で、野村の退団後にチャンスをつかみ、
82年には91試合に出場。正捕手まであと一歩と迫っています。

西清隆は南海では一時練習生となったほか、広島を経て横浜移籍後も打撃投手を務めた苦労人。
97年に中継ぎに定着して58試合に登板、プロ13年目で初勝利をマークしています。
川越透はテスト生上がりで、90年代半ばに一時、控え捕手として一軍に帯同しています。

球団がダイエーに身売りされた89年以降は、育成に金をかけられるようになったためか
スカウティングにも力が入れられるようになり(九州中心ですが)、
ドラフト外入団から一軍にステップする選手も出てくるように。

小早川幸二は広島移籍後、左のリリーフとして96年に46試合に登板しています。
脇坂浩二も打撃や守備固めなどで96年に55試合に出場し、一軍定着寸前まで迫りました。

出色だったのが田之上慶三郎。大型右腕として期待され、7年目に一軍に定着。
30歳となった01年には13勝をマークして最高勝率のタイトルを獲得するなど、
優勝を争う強豪チームの主力投手として貢献しています。

坊西浩嗣は吉永幸一郎や城島健司のサブ捕手としてチームを支えたほか、
勝負強い打撃を活かして代打でも活躍。17年間にわたり現役選手としてプレーしています。

南海時代を含めて、そのほか気になった選手では、
ジュニアオールスターでMVPを獲得するなど期待されながら4年で退団し、韓国プロ野球で活躍した吉村元富、
一軍では活躍できなかったものの、“左右投げ”で話題をまいた近田豊年のような投手もいました。

市原稔や筒井良紀のように、引退後にフロントなどを経てコーチとしてユニホームを着た選手もいます。
巨人に移籍後、打撃投手としてチームを支えた柚木秀夫、
南海、ダイエー、ソフトバンクと一貫して裏方に徹し、現在も寮長として若手の面倒を見ている金岡信男といった人もいます。

一軍で活躍した人材は少ないものの、なかなか多士済々といった感じのホークスドラフト外組でした。