住職の娘です。
今日は、先月から今月にかけて実施した、教行寺の本堂や境内の部分的修繕工事のご報告です。
1,本堂の正面の障子に関して
高所にある明かり取りのような障子が何度も破れるので、障子紙をやめて樹脂製のものに変更しました。
白くてガラスっぽいですが、光沢をなくす加工をしてもらいました↓
以前、はしごなどを用いて繕ったのですが、翌日には動物にやぶられてしまったようで、障子紙に穴が増えるばかりでした。
上の作業を終えた翌日、下の写真のように穴があけられていました。
アクリル障子紙というのでしょうか、純粋な和紙ではない丈夫なものも試しましたが、古いガタガタ段差のある木枠にそわず、すぐに剥がれおちていました。
よって、最終的に業者さんに依頼して、新たに「なんちゃって障子風」にしました。
外観にほとんど変化はありません。
2,本堂正面の排水用暗渠設置工事
本堂正面の大屋根から落ちてくる雨水を効率的に排水するため、雨が落ちる部分に敷きつめた砂利を掘り起こし、その下に排水用のパイプを設置しました。
こちらも、最後には上から同じ砂利をかぶせたので、外観はそのままです。
降水量が増えると、本堂の正面に小さな川ができて、それが石段をくだり山門まで流れていくような状態でした。
水の浸食で砂や砂利が流される上、石段の石も一部崩落する始末です。
ある程度水の流れをコントロールしていきたいと考えて、今回の工事を実施しました。
3,その他すき間などの解消作業
↑鬼門を完全に閉じてしまって良いのかと散々迷いましたが、あまりに虫や粉塵が入りこむので、大工さんに木材で塞いでもらいました。
以前は、この隙間に新聞や和紙が貼り付けてあったのですがみた目が悪くて。
以上です。
近年の酷暑や、夕立といったシトシト雨が減ってドカ雨が増えたこと、乾季のような雨の降らないカンカン照りが増えたことで、お寺の古木や弱った木造建築には過酷な環境となってきました。
それでも、こうしてなんとか繕いながら維持することができているのも、地域や門信徒の方々のおかげです。
こころより感謝申しあげます。
南無阿弥陀仏