住職の娘です。
今日は、当寺本堂・内陣のお荘厳、そしてお仏壇についてです。
お荘厳とは「御飾り」のことです。
法要・仏事の場面によって、変化します。
フォーマル・カジュアルな場面で服装や持ち物を変えますよね。
お荘厳も同じです。
基本的に、本堂もご家庭のお仏壇も、平生は簡略なお荘厳で過ごします。
そして、お寺での報恩講・大遠忌など重要な法要では、お荘厳が豪華になり仏具が増えます。
具体的には、三具足(みつぐそく)から五具足(ごぐそく)になります。(具足は一揃えのお道具のこと)
ただ、基本形は三具足ですので、今回は当寺における三具足のお荘厳内容にしました。
「みつぐそく」を漢字変換しようとすると、「貢ぐ」と「足」に別れそうに…😅
↑上から見た図
写真からバレている通り、教行寺はお荘厳が多少簡略化されている上、手間をかけられないことから、前卓のお花は人工物です。
何せ大きくて…花瓶(かひん)の中身を「ナマ」にすると費用も手間も大変で…住職の代で人工物になりました💦
本山規定の正式な入れ方でもないので、「法要の度にお荘厳でこんなことしてるねんなー」程度に…😅
さて、在家のお仏壇ですが、これは本堂の内陣を模したものです。
お仏壇は、年回忌法要、祥月命日など特別な仏事の際に五具足にして頂くのが一般的です。
ただし、省スペースで小さめのお仏壇だと、購入当初から三具足のみのお荘厳設定になっていることも多いです。
↓浄土真宗のお仏壇に関して、簡単に説明した記事があったので載せておきます。
↑写真は、大きめのお仏壇で「五具足(ごぐそく)」のお荘厳です。
向かって左から、花瓶(かひん)・蝋燭立(ろうそくたて)・香炉・蝋燭立・花瓶の順で配置します。
特別な仏事の際には、こういうふうに整えることが最上とされます。
具足がのっている台は、本堂内陣で説明した「前卓(まえじょく)」。
その前卓に掛けてある装飾的な布が「打敷(うちしき)」。
内陣と違い、お仏壇は前卓を「板敷きに直接置いていない」ため、「水引(みずひき)」はありません。
お仏壇の形式は江戸時代に定まったものと思いますが、美観に優れた工芸品だと思います。
上記記事の出典は「新研修読本」p.122から↓
「絶対○○しないとダメ!」ということでは無く、こういう形式(テンプレ)を覚えておくと、お仏壇のお世話も楽ですし、綺麗に維持しやすいのでご参考まで。
こんなご時世でいろいろ大変ですが、気持ちだけは清々しくお盆を迎えたいです(^人^)
合掌
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます