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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

【ministock-08(modern)】1→10-現代版最小限住居-

2019-08-06 22:42:53 | ministock-08(modern)
今日は、ミニストック-08の1年点検に伺ってきました。

半年点検時に、建具の建付けが狂っているところがちらほらあったので、手直しをすることにしました。

キッチン吊戸棚、ワゴンの前パネル、障子の腰板などなど、無垢材がお住まいの環境に合わせて反ったり縮んだりしました。
今回は反った建具を一旦工場に持ち帰って矯正してもらいます。

その他に生活してみてのアップデートを行います。
扉の開き勝手を逆にするとか、収納の引き出し方を変更するとか。

設計の仕事は工事前だけではありません。
より住みよくするためのアップデートは繰り返し行われることになると思います。

また、それが今後の提案にも活かされてきますので、私にとってもとても重要な作業でもあります。

空気の流れについても、もう少し流れを良くしようかなと検討をすることにしました。


点検終了後、その足でサトウ工務店さんの見学会にお邪魔してきました。

23.5坪の平屋の小さなお住まい。

建物の線がとてもきれいでした。
もうカタチになっているんですけど、絵に描いたような繊細さがありました。

そしたら他の住学メンバーも次から次へとやってきて、いつも通り、自然と建築談義が始まりました。

灼熱の外で。
暑かったぁ。

佐藤さん4日間の見学お疲れさまでした。そして、ありがとうございました。

で、さらにその後、もう一つ現場へ。

10年前に設計した建物に行ってきました。
ネイティブディメンションズでは、色が自由自在に選べることやシーリングが覆い隠せることから弾性のアクリルリシンの吹き付けを採用するケースがあります。
ミニストック-08でも採用しました。


弾性のアクリルリシンは表面が凸凹していることから、コケの胞子が付きやすくすぐ汚くなるというのが定説です。
確かに凸凹してるので、汚れは付きやすいかもしれないけど、コケの繁殖の絶対条は水分(湿り気)です。

私は、コケが生える原因は通気層と防湿層の施工の不具合にあると考えています。
つまり、外壁の表面からは雨や雪、裏面からは内部結露した湿気などが外壁を湿させて、かつ、通気層のしっかりとれていないと乾きが遅くなり、それがコケの繁殖につながるんだろうと。

だから、内部結露させずに、通気層をキチンと施工すれば、コケは繁殖しないだろうと。

で、実際に10年経った建物の北面です。


南側は至ってきれい。

日当たりの悪い方の北面にもコケは生えていません。
この建物はサッシの出が少ないものを採用していたので、サッシ脇から雨ダレが付いています。
換気扇廻りも少し汚れていました。

シーリングやサイディングは全く傷んでないので、今後再塗装するかの検討に入ります。
外壁のメンテナンスって、実はシーリングの打替えが何気に金額が高いので、コーティングするか、なるべく少なくするのがお勧めです。

そういった意味では、ネイティブディメンションズでよく採用しているリシン吹付やガルバリウム鋼板はメンテナンス費用を比較的抑えることのできる外壁材だと考えています。

ネイティブディメンションズでは、半年、1年、2年、5年、10年点検を実施しています。
メンテナンスフリーの住まいはありません。
必ずメンテナンスは必要ですので、どんな目的を持って材料を選択するかが重要となります。

建てて終わりではなく、住み始めてからのアップデートは大切ですね。



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