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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

【ministock-11(lab)】地産地消-新潟の小さい家-

2020-07-29 11:20:34 | ministock-11(lab)
以前お打ち合わせ風景を紹介したプリーツスクリーンが入りました。

ほぼ白なんですけど、うすーく色を入れてあります。
分かりますか?
写真だと分かりやすいかも。

実際はもうちょっと薄いイメージ。
たぶん言われないと色が入っているって気が付かない程度では。

ピンクがちょびっと入っているんです。

絶妙な空間に仕上がりました。
元々優しい空間でしたが、ほんのり温かみも加わって、抜群の居心地です。

ほんといい住まいになったなぁと思います。

そして、私が何よりも大切にしているのが、表面的なことよりもそこに隠されている背景的な部分。
背景がきちんとあることで、表面の良さが増すと考えています。

今回のミニストックは、ブログでのサブタイトルが「新潟の小さい家」ですが、「新潟」とは。

新潟らしい生活様式に沿っているというのが一番の理由で、それは今後ご紹介していきますが、今日ご紹介する「新潟」とは地産地消の部分。

住学を通して、最近特に「新潟の材」というキーワードを意識するようになりました。
今まで私は「普遍的な材料」というキーワードを多用してきました。

私の「普遍的な材料」の捉え方は、昔からある材料の事。または、汎用材の事。
将来にわたって、メンテナンスが簡単に済むようにという想いが込められています。

そして、それが新潟の生産品であれば、より愛着が増ましちゃうと思うようになりました。

まずは、ちょいちょいご紹介してきましたが、魚沼産杉

外壁と目隠しフェンスに採用しました。

無塗装です。

無塗装に対する想いは9年前の記事をどうぞ。(9年前に紹介していますが、無塗装にこだわり始めたのは今から24年前からです)

新潟の雪深いところで育った杉が、ここでどんな変化していくんでしょうね。
子供の成長と同じ位楽しみです。

次が安田瓦。

え?瓦どこ?

下に敷いてあるのが安田瓦

安田瓦を砕いたチップです。

私個人的には瓦好きなんです。
出来れば使いたい。

だけど、大きな吹抜けを設けたミニストックには、構造計算上、瓦を使うのはかなり厳しい条件になっちゃいます。
吹抜けが小さい単純なプランだったら、瓦も大丈夫。

だから、今回はチップとして採用しました。
安田瓦の窯元も随分と少なくなってきています。
わずかですが何とか力になりたいです。

そして最後がこちら

分かりますか。

もうちょい分かりやすいのがこちら。


ステンレスの流し台です。

なんか自然素材を探したでしょー。

新潟の生産品は「材」ばかりじゃありません。「技術」もそうです。

ステンレス加工といえば、三条燕地域。あ、いや、燕三条地域。(一応気を使ってみた)

なんてことない業務用製品に見えますが、こちらはオーナーのSさんと打ち合わせでカタチを決めて、私が図面を描いて燕市にある工房で作ってもらった新潟産。

一見普通に見えて、小さなところにアイディアを組み込んで、金物のまちの技術を使って作っています。

そんなこと言ったら、大工さんや建具屋さんもってなっちゃうんだけど、

「新潟の材や伝統的な技術を使って作られた住まい」

これから長く付き合うご自宅のキーワードにいかがですか?

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